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宇宙列車 私の夏休み

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午後11時50分



 私たちが、これから寝ようとしたとき、南先生の叱責の声が聞こえた。
「どうしたの?」
「今、行方不明になった2人が、見つかったみたい」

 私は安心した。
パジャマ姿で隣の部屋をノックした。
「夜遅く、すみません」
「入って!」
強い口調だった。
「南先生、行方不明になった2人が見つかったのですか」
「そうよ」
南先生は機嫌が悪い。少しきつい口調だった。
「で、どうして勝手な行動をしたの!ねえ、みんなに心配させて」
「すみません・・・」

 私は南先生に尋ねた。
「先生、この子たちは、どこにいたの?」
「バス停から離れて、地元の若い男の人たちのクルマに乗せてもらって」
私は、行方不明になった2人を責めた。
「ねえ、みんなが心配したのよ。夕食はろくに食べられなかったわ。勝手な行動しないで!」
行方不明になった2人は、泣き出した。
「あなたたち、今夜は私が泊まる部屋で寝なさい。着替えと荷物は、ここにあるから」
 

 彼女たちは12歳。まだ社会常識を知らない子たちもいる。あまりに長い待ち時間に耐えられなくて、勝手な行動をとってしまった。
南先生と行方不明になった2人は、同じ部屋で寝た。



作品名:宇宙列車 私の夏休み 作家名:ぽめ