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太嫌兎村

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 高見沢は充分刺激されて、ニンマリ。
「やったぜベービー、ここは桃源郷、お隣さんは地獄村……、ヘブン( 天国)とヘル(地獄)はいつも隣り合わせ。いいじゃんいいじゃん、ヨーシ、ダイエット頑張るぞ」と急に張り切り出した。  
 そして年甲斐もなく、異常に心臓をドキドキさせながら、廊下の先の部屋へと入って行く。
 その部屋には、でんと置かれた大きなダイニングテーブルが中央にあった。高見沢はそれを挟み、夕月ウサ指導員と向かい合って、まずは座った。

「高見沢さん、半日村民のダイエット体験ですよね」と早速ウサちゃんから確認があった。
 しかし高見沢は、美人インストラクターを目の前にして、クラクラしっ放し。そしてなぜか焦っている。
「はい、夕月ウサさん、よろしくお願いしま〜す。。。@%$¥*…、それでっと、どう、どうしたら良いの? あのう、服脱ごうか?」 

夕月ウサちゃんが高見沢をぎゅっと睨み付ける。
「ちょっとお、高見沢さん、何勘違いしてるのよ」
 口調が恐い。
「いや別に、…、今から何かが始まるんだろ?」
 高見沢の期待はいつも不純。

「ハハハハ、高見沢さん、脳を正気に戻しなさいよ。いいですか、ダイエットよ、セクシャルなことなんか何も起こらないのよ」
 インストラクターからキツイ注意があった。


作品名:太嫌兎村 作家名:鮎風 遊