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太嫌兎村

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 高見沢はもう一つ合点の行かない中途半端な気分だ。
 女性はそれを察したのか、説明を加えるように奇妙なことを言い出す。
「そうですよ、たいやと村、日本語ではそう読みます。でも、英語読みもあるのですよ。 それは…、ダイエット・ビレッジ(Diet Village)」

 高見沢はこれを聞いて、「ふーん、ダイエット・ビレッジね」と、突然英語名が飛び出してきたので感心する。
 そして少し間を置いて、「たいやとむら、たいやとむら、…、たいやとむら」と三回繰り返す。
 その後、高見沢は大きく息を吸って、その受付嬢に神妙に申し述べるのだ。
「太るのが嫌なウサギの村が、たいやとむら、うーん、たいやと村ね。そこから、たいやっとむら、…、だいやっとむら、で、で……、ダイエット…むら!  それって、単なる語呂合わせじゃん!」

 女性がなぜか無言で、Vサインを出してきた。高見沢はそれを見て、調子に乗って言ってしまう。
「太るのが嫌なウサギの村が、日本語でたいやとむらと読み、それを英語で言うとダイエット村ね。ううう。。。ちょっとお姉さん、それって…、%&#@¥…、オモロ過ぎない!」


作品名:太嫌兎村 作家名:鮎風 遊