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ペッパーミント

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今日は雑貨屋さん巡り。
ふたりでぶらぶらと店内のあちこちをしゃべりながら歩いていた。
日用雑貨売り場でふたりが一緒に手を出した。色が可愛い鍋だ。
「使い易そうな大きさ。どうしようかな?買うべきか買わざるべきかそれが問題だ」
「マクベス?」
「ハムレット!」
ふたりは、手にとって見ていたが、棚に戻した。
「うーん、第一候補。他もみてみようかな」とミドリ。
その棚を曲がってツールを見ていると、ガシャンと音がした。
ふたり顔を見合す。(もしかして置きぞこなって落っこちた?)
そぉーっと覗く。オバサンらしき女性(オバサンはだいたい女である)が鍋を落として
素知らぬ顔で、棚に戻して立ち去ろうとしている。
しかもミドリさんが目をつけていた、いや購入候補にしていた鍋だった。
歪んでるようだ。

作品名:ペッパーミント 作家名:甜茶