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ペッパーミント

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店を出てしばらく歩いたところで、ミドリさんは、モモコさんに言った。
「これから、お互いいろんなことがあると思うんだ。いつもいつもモモコに相談できない時だってあると思う。こうやって会うことだって減っちゃうかもしれない。でもそんなときは、コレ見て頑張るね」
「うん、いつも私が安心していられるのってミドリが居てくれるからだと思う。困ったら話聞いてくれるって思うと、もう少し頑張ってみようかって気になるよ」
「あ、そうそう、思いがけず買うことになったけど、この鍋」
「『割れ鍋に綴じ蓋』ね」
「あ、言えた・・・(笑)そう、割れてはないけど歪んだこの鍋、私たちのようだね」
「え?どういう意味?」
「もう、聞くばっかりじゃなくて、ググりなさい。(検索することの意)」
少し俯くモモコさんだったが、小さく答えた。
「わかった、そうする。今日は楽しかったよ。遠くになっちゃうけど、また会おうね。」
「大丈夫だって。海渡るわけじゃないんだから、すぐ会えるって。それにメールだって、もちろん電話だってできるんだからね。元気でいようね、モモコ」
「ミドリ・・・」
それ以上の言葉が出ないモモコさんだった。

作品名:ペッパーミント 作家名:甜茶