バツイチの娘。~未成年のあたし~
【バツイチの母】とすれ違う生活環境。
あたしが部活に精を出している中、
【バツイチの母】は仕事中心の生活だった。
部活から帰っても、母の帰りは10時を回っていることが多くなった。
夕ご飯は、作り置き一品。もしくはほか弁。繁忙期になると千円札が置いてあり、
毎回置き手紙があった。
『仕事で遅くなるから先たべてね』
それからというものの、あたしは
『どうせ家に帰っても誰もいないんだから』
という言い訳をして
部活が終わると先輩の家に行くことが多くなった。
【バツイチの母】も先輩のことをかわいがっていたから
『先輩と一緒なら安心』
と思っていたのだろう。
先輩の家に行ったり、先輩があたしの家に来てくれたり、
同級生と遊ぶ時間より、部活のあとは先輩と遊ぶことが多かった。
次第に【バツイチの母】とあたしの溝が深まっていく。
『お母さん、本当は夕ご飯、一緒に食べたいよ』
作品名:バツイチの娘。~未成年のあたし~ 作家名:山本 かの子(偽名)