小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
山本 かの子(偽名)
山本 かの子(偽名)
novelistID. 34002
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

バツイチの娘。~未成年のあたし~

INDEX|5ページ/20ページ|

次のページ前のページ
 

カギっ子デビュー、一人の時間を得た喜びを味わったガキ。

カギっ子に晴れてデビューしたが
『あれ?首からかけていた鍵がない』
と鍵をなくすことがたびたびあった。
アパートの階段で一人うずくまっていると
階段を上ってくる足音がする。
『あー変な人かな...逃げ場もないし』
そこに現れたのは
【バツイチの母】だった。
母『家の電話出ないから、どうしたのかと思って心配したんだんだけど』
あたし『鍵、なくしちゃった』
【バツイチの母】は仕事の合間をぬって、
下校時に帰宅しているかの確認をしてくれていた。
というより当時、スイミングスクールに通っていたのだが
【バツイチの母】の仕事先に電話して
『プール行きたくない!辞めたい!』と泣きじゃくるように電話をしていた。
習い事という、抑圧感に耐えられなくて、
その頃は『熱しやすく冷めやすい』子で通った。

せっかちなため、忘れ物もしばしばあった。
事前準備をしてない日に限って、
そういう欠落した出来事が起こるの。
【バツイチの母】の影響で、
TVドラマは欠かさず見ていた。
いわゆるテレビっ子。
しょうがないじゃない。下校すれば、一人テレビをつける。
テレビと音楽がお友だち。
ネクラちゃん。

鍵の話しの戻るが、
失くした場合、ランドセルに予備のカギとテレフォンカードと
【バツイチの母】の会社の連絡先、祖父母の連絡先を書いた用紙を、
入れたことによって、鍵がなくなってあたふたすることもなくなった。


【バツイチの母】の仕事は5時30分定時だ。
『今から呑みに行くから、おいでよ』と母から電話が入る。
自転車で行ける距離だったため行く。
そこでもまた【おとな】たちにかわいがられる。
嬉しかった。
同級生と~ごっこ。しているよりも。
『ここがあたしの居場所なんだ』

しかし【おとな】の社交場は長い。
酔っ払いが増えてくる。
二次会...カラオケBOX。
『お母さん、あたし宿題あるのに』
帰宅したのは丑三つ時を回っていた。
あたしは【バツイチの母】に
『宿題あるのにー!!どうしいいのー?』と発狂してしまった。
母のせいではないのに...と自責したのは発狂してからのあとのこと。

学校では、相変わらず人間関係がうまく築けなくて、
けれどそれを
『おかあさんに悟られてたまるか』
『でも、お母さん、気づいてよ』
裏はらに【バツイチの母】の前では笑顔を絶やさなかった。

『お母さんのこと、大好きだから』