バツイチの娘。~未成年のあたし~
18才~19歳のあたし。
入学式後、それなりに友だちができて、
夢のキャンパスライフのはじまりだ。
一人暮らしのあたしの家に友だちがくるようになった。
寂しさを紛らわすためであったのだろう。
お小遣いはお父さんの養育費。
しかし、それだけでは生活ができるわけがない。
『田舎暮らしなのにお金つかうところある?』
と地元の友人に云われたが、友人の予想以上にお金はあると使ってしまう。
そこで奇遇にも、新規オープンの飲食店の求人が目に入った。
面接をし、合格。
働く環境が出来た。
働くと決まった時
【バツイチの母】は
『夜、危ないから』
と軽自動車を置いていってくれた。
アルバイト先で出会った同じ大学の女の先輩(以下A)と、
意気投合し毎日一緒にアルバイトへ行った。
休憩時間も一緒にしてもらって、
アルバイトが終わると朝まで遊んだ。
そのような生活が続いたため、
学業が疎かになっていった。同時に大学の友人との関係も疎遠になっていった。
というより、自ら独りの空間を選んだの。
友人『今日かの子の家行っていい?』
私『今日バイトなんだ、ごめん』
といいつつ、Aと遊んでいた。アルバイト以外でも共に過ごす時間が多くなった。
自分で何十万も稼いだお金で、
月に1回は美容院にいくために地元へ帰ってきた。
そして、必ず都会へショッピングに行く。
風前のステータスだった。
きっと田舎を見下していたのだろう...
着飾って、いつも真新しい服をまとう。
そういうことで、あたしはアンタらと違うってことを見せつけたかったの。
部屋に帰れば静かなはずなのに【隣の雑音が響きわたっていた】。
隣の住人...と当時は呼んでいた。
面識はなく、あたしが引っ越してきてから8ヶ月が経とうとしていた。
隣の住人が誰なのかは知っている。大学の二つ上の男の先輩。
顔は知らなかった。
けれど、ちょっとしたことがきっかけに、
隣の住人から彼氏に変わることなど誰が予想していただろうか?
アルバイトばかりに集中していたあたしにとって
12月の終り。少し遅いサンタさんがプレゼントをくれた。
作品名:バツイチの娘。~未成年のあたし~ 作家名:山本 かの子(偽名)