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郷田三郎(G3)
郷田三郎(G3)
novelistID. 29622
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魔法のランプ -THE MAGICAL RUMP-

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 新車を買う資金が無い訳でもなかったが、この方が何かと都合が良いのだ。
 田島と違い、少ししか飲んでいない酒はもう殆ど抜けている。

 荒れた山道に言い訳をしながら走り、小一時間程で牧場に着いた。
 牛を見てみるかい? というオレの申し出をあっさり蹴って、ランプを見せろよと田島は言った。
 まさかコイツ本気にしているのだろうか? 魔法のランプなんてモノを……。

 急かされてとにかくオレ達は母屋へ入った。

「どこに在るんだよ、そのランプは?」
 田島のは部屋に入るなり言いやがった。
 もしかすると、難癖をつけてオレから金を巻き上げようという魂胆なのかもしれない。
 まあ、オレにしてみればどちらでも良い事だった。

「まあ落ち着いてくれよ。後でゆっくり見せるよ。それより腹は減らないか?」
 田島のヤツは酒を飲むときにはあまりモノを食べない様だし、オレも魚をいじくるばかりで、あまり食べはしなかったのだ。

「そういえばそうだな。すっかり酒も抜けちまったし、何か有るのかよ? 見たところお前一人の様だが……。牧場なんて一人で出来るモノなのか?」田島のヤツ、案外見るところは見ている様だ。
「ヒトを雇っているんだ、昼間はね。夜は特別なことが無い限りは帰ってもらってるよ」
 オレは、はにかみながらウソをついた。本当はフル・オート-メーションの牛舎なのだ。先に見せていたら言う事も違っていただろう。

「自慢のステーキでもどうだい。付け合せは冷凍モノだけど、赤ワインの悪くないのも有るよ」オレは出来るだけ不自然にならない様に言った。