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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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かみさんとかみそり

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それから2週間ほど経った日にスーパーで彼女にあった。
僕は仕事で絵の展示会の打ち合わせの帰りであった。
「先日はありがとうございました」
最初は誰かと思ったが、目と鼻の印象で思い出した。彼女は野菜やら何やらと大きな袋を持っていた。
「一つ持ちましょう。どちらです」
「お客さんに持たせてすみません。指が切れそうに重かった。タクシー乗り場まで」
「それでしたら送りますよ」
「お仕事でしょう」
「良く解りますね」
「スーツですもの」
「終わりました、帰るだけですから」
僕は自分で経営しているので時間はどうでも良かった。
「あまり親切にして頂くと好きになってしまうかもしれないわ」
「僕は女性にもてませんから、おせいじでも嬉しいです」
「奥さんに叱られますよ」
「何時も怒られます」
「やっぱり奥さんいるのね。残念だわ」
「一人ですか」
「すみません立ち入ったこと聞いて」
「いいわよ。独身のバツ一」
駐車場についた。地下にあり照明も暗かった。
僕は彼女をどの座席にとは言わなかった。
彼女は助手席に座った。僕は顔をあったっていたときの彼女の体の触れたのを思い出していた。
彼女がシートベルトをする前に、彼女の体を引き寄せた。それは軽いキスであった。
「ごめんなさい」
その言葉が同時であった。それはこれからも宜しくとも聞こえた。
僕はそれ以上の事は考えなかった。
二人は黙ったまま彼女の家に着いた。
僕はトランクから2つの荷物を持って、彼女の家の前まで行った。
「散髪待ってます」
路上駐車なので僕はその言葉を車のなかで聞いていた。
作品名:かみさんとかみそり 作家名:吉葉ひろし