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直撃台風

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 道路は渋滞している。次の信号で停車すると、今度は老いた男が、やはり蒲田まで帰りたいという。新聞記者の提案でまた、乗客が増えた。料金に関して田巻は同じことを云った。
「ありがとうございます。電車は全部動きません。助かりました。地震のときは会社に泊まったんですが、今日は仮眠室が定員一杯で、締め出されたんですよ」
 ずぶ濡れで歩いている姿が数多く認められた。路線バスが走っていないのはどういうことだろうかと、田巻は思う。
「何年ぶりでしょうね。まともに来ましたね」
「夜明け頃に来ることはありましたけど、午後に来たのは、記憶にありませんよ」
渋滞がひどくなって来た。歩行者の数も増えてきている。大きなバケツが飛んできたので急ブレーキで停止した。前を塞がれることを危惧したが、そのまま飛ばされて行った。
作品名:直撃台風 作家名:マナーモード