小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

カナダの自然に魅せられて  ~リスを探して10日間~ (1)

INDEX|14ページ/18ページ|

次のページ前のページ
 


船長さんは、ホワイトロックという町に住んでいる。

おもしろい町の名前だ。文字通り白い岩…というより大きな大きな顔にも見えるような白い岩がビーチにデ~ンと座っていたのだ。そこからこの名前が付いたのだと言う。
私にはクマの横顔に見えた。その岩は名前どおり真っ白だった。

でも、遠目から見ると、何だかペンキで塗ってるみたいだ…。
いいのかなあ。なんか子どもだましみたいやけど…。
と思ったが、まず一番に見せるために連れていってくれた船長さんにそんなことは言えない。

このホワイトロックには、昔むかしの伝説があったのだ。
船長さんはその伝説をビーチを歩きながら話してくれた。
それは後で書くことにしよう。

ホワイトロックは、バンクーバーから車で1時間ぐらいのところにある。
「今、川の底を走ってるんだよ。」
「え~!?この上が川!?」
そういえばトンネルのような入り口があったっけ。
「川の底にトンネルが掘ってあるんだよ。」
車から見ているとよくわからなかった。川の上から、川の底にもぐっていく光景を見たいなあと思った。

不思議だな。川ってどんな川?日本では海の底を通っている鉄道はあるけれど…。
ここの川幅はそんなに広くないのにな。橋を架けるより、トンネル掘った方が簡単だったのか、安く出来たのか、何故なんだろう?

と、今になって聞いておけば良かったと思ったが、その時はまだまだ緊張していて、ただただ『へえ~』と思っただけだった。

また、この道は時間によって、1車線になったり2車線になったりするらしい。一風変わった道路だった。

バンクーバーからしばらく走ると、車の窓から眺める景色はビルや住宅街からとうもろこし畑やジャガイモ畑にかわり、その畑がどこまでも続いているのだった。
道路のはるか向こうに家がポツン、ポツンと点在する。

『なんだか北海道の風景のようだ。』
と感じた。

車はビュンビュンと飛ぶように走る。かなりスピードを上げているみたいだった。
郊外では車はほとんど走っていないから気持ちよく進む。

「ここは、高速道路だよ。」
「え~、どおりで。凄いスピード出してると思ったわ。」
並行して普通の道路も走っていた。

『エッ!?高速道路だって?料金所やインターチェンジがあったっけ?』
考えるのはいつも日本を中心に考えるから、驚くことばかり。
どこかに看板は掛かっていたんだろうけれど、見過ごしていたのか…いや、英語で書かれた看板だからきっとひと目では読みとれず分からなかったのかも知れない。
そうか、カナダの高速道路は無料なのだ。いいなぁ。

休日1000円などを実施しても1年ちょっとで終わってしまった、どこかのケチくさい国とは度量が違うな。実家に帰るのに高速を使わないと帰れない私は1000円になって助かってはいたのだが、何と言っても無料はいいよなぁ。