カナダの自然に魅せられて ~リスを探して10日間~ (1)
人種も様々だが、日本に比べて、電動車イスで外に出ている人が目立った。日本では電動車いすはまだまだ高価なもので、簡単には手に入らない。
カナダで目立ってると言うことは、それだけ段差も少ないし電動という動きやすい車椅子が手に入りやすい環境にあるのだろうか。
バリアフリーと言うと、バンクーバーのホテル、美月のマンションも段差ないフラットな部屋であった。
私がよく利用する日本のビジネスホテルで、バス・トイレがフラットなところはまだ少ない。足を高く上げて「よっこらしょ」と段差を上がらないといけないところも多い。(安くて古いところをよく使うからだろうか。)
早く改善して欲しいものだ。
バンクーバーに来て、最初のカルチャーショックはトイレだった。
空港でトイレに行ったとき、
『え!?足元が見えるやん!!』
一瞬、足が止まってしまった。
誰がそのブースに入ってて、今何をしてるかが足の位置でわかるし、小さな子どもだったら、くぐって隣に行けるぐらい大きく開いている。
トントンとノックをしなくても個室が空いているか使っているかが人目でわかるからいいかとも考えられるが、きっちり囲いのある日本のトイレにしか入っていなかった私はちょっと退いてしまった。
また、民家のトイレも使った後はドアを20センチほど開けないとダメだよと教えられた。そのようにしてトイレが空いているかどうかを他の人に知らせるのだという。
小さい頃、きちんとドアを閉めないで出てくると、母に叱られたものだが、カナダではきちんと閉めてしまうとダメなのだ。
そういえば、美月のルームシェアをしているマンションもトイレバスのドアは全開だった。
開けっ放しにしてるのが不思議だったが、使っていないという合図になっているのだ。
そして、駅や公園など公共施設に備え付けられているトイレのトイレットペーパーは再生紙か無漂白で、とてつもなくなが~いロールであった。
でも、これなら頻繁にロールを取り替えなくてもいいから見回りの回数も減る利点もある。
また、手洗いにはほとんどエアタオルか手ふき用のペーパーが付いていた。
設備にはお金がかかるだろうが、ハンカチは必要なくて清潔でいいなと思った。
そんなカナダのトイレ事情が興味深かった。
作品名:カナダの自然に魅せられて ~リスを探して10日間~ (1) 作家名:ねむり姫