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ユング ~詩のようなもの

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ぷんぷくぷん


今日ボクは部屋の中に
不思議な渦があるのをみつけた
そのときボクはブルーな気持ちだったけど
その渦はとても魅力的なブルーだったんだ
近づくとその渦がボクを飲み込んだ
まるで洗濯機の中に入ったように
ボクはぐるぐる廻されて眼がまわって
気がついたら裸になっていた

どこからか声がする
ようこそ! ぷんぷくぷんへ!
ふふふ いっぱい余計なものをつけてるなあ
声の主はタマネギのような頭をしていた
そして蔓のような手足だ
それじゃあ ぷんぷくぷんには入れない
どこかでクスクス笑い声がする
変なかっこう と子供の声がする

こっちへおいでよ
ボクは誘われるままに付いていくと
そこはまたブルーの渦の前だった
今度はお風呂に入った気分がして
どんどん身が軽くなる実感がある
そして心もすっかり軽くなり
口笛を吹きたいような気持ちになった

ようこそ! ぷんぷくぷんへ!
大勢の人の声がして 
まわりにはタマネギ頭がいっぱい
音楽が鳴りだした
pupupupu pipipi papapapapa

さあ きみもどうだい 
よけいなこと考えないで想うだけでいいんだよ
ボクは弾けない筈の楽器を受け取る
popopopopon pon pan pin
弾けた! ボクは嬉しくなって笑い声をだす

誰かがふざけてボクの頭を叩くpon!
細かい振動が伝わって気持ちがいい
ボクも叩き返す popon!
pon popon pon popon!
はははは やたらに可笑しくて
ボクは腹をかかえようとした
無い!



ボクは部屋の中で
夢から覚めたような気分だった
ぷんぷくぷん 
頭のなかで音楽が鳴っている
pon popon pon popon!
ボクはあわてて自分の身体を眺める
ふーっ 変わってない
でもボクは変わったことを感じている
頭の中で余計なものが消えているのか
こころが軽くなったようだ