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もう一人の私  (Another me.)

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「ヨッ! 高見沢一郎、俺はお前自身と同じ『知・情・意』を持つ同一人格の二郎だよ、まあナイス・ミーチューで、よろしくね! 

もうメールの処理のことは、俺にマッカセナサーイ! その他に、何でも困ったことがあったら、悪いようにはセーヘンよって、このパソコンに打ってきなはれ。これから末長く、まっ、仲良うしよやんか!」

高見沢はこれを読み、「おおう、二郎か、それにしても、えろー関西弁の臭いヤツだなあ」と、早速二郎に愛情に似た特別な感情を覚えるのだった。

高見沢は、ここは俺も一言挨拶をしておくべきかと思い、「二郎よ、ちょっと難産だったけど丈夫に生まれてくれて、ありがとう。とにかく毎日入ってくる山ほどのメールをお前に任せるから、うまく処理してくれ、頼んだぞ」と打ち込んだ。

すると応答良く、「ヨッシャ!」と返信があった。
高見沢はメールから解放される喜びが今ひしひしと湧いてくる。

「ヤッター!」
もう毎日パソコンに貼り付く必要はない。

人生の1/3の時間が取り戻せ、自由が戻ってくるのだ。