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　ぼくは膝に毛布をかけてシートベルトをつけ、イヤホンをセットしてたくさんある映画の中からスパイダーマンを選んで見ることにした。これなら３時間なんてあっという間だ！
　再生してしばらく、機内のお客さんも落ち着いて客室乗務員さんが各所に立ち、荷物棚のロックをチェックし始める。飛行機はゆっくりと動き始めると、モニターの映画は一時ストップして避難口案内や救命ジャケットの説明動画が流れた。
「さあ、動き始めたわよ！鹿朗、日本を出るわよ、覚悟はいいわね！」
「うん！まずは韓国だね！」

　ぼくたちを乗せた飛行機はゆっくりと滑走路を移動して、飛び立つ順番をしばらく待ったが再び止まったかと思った次には、一気に加速してふわりと陸を離れると、大空へと大きく羽ばたいて日本の地を飛び立った。