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ダヴィンチコード イン ジャパン

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 アメリカ大統領も自らテロとの戦いと看板にしていることもあって、この動きに同調した。

 そしてフリーメイソンに対する情報を、サミット参加国の間で共有し摘発を進めることが決
まった。

 日本でもフリーメイソンの日本支部である、安東組に対して摘発を進めることになった。

昨日も宮川の下に法務大臣より電話があり、「Ando Consultant Inc.」の摘発を直接指示された。

宮川はその電話に答えながら、木村の保護と安東組の摘発を決意していた。

  



  再び青森へ

  9月
22
日 午前8時

 木村は目覚まし時計の音で起き上がった。

 そこに佐山がやってきて、「朝食の用意ができているので行きましょう。」と言った。

 ナターシャも来ていて、3人で隣のビルに向かった。隣のビルに着くと、エレベーターで
10
階のいつもの部屋に行く。部屋に着くと宮川と橋詰が待っていた。

 テーブルの上にはサンドイッチとおにぎりが山積みされていて、みんなの席には缶コーヒー
が用意してあった。

 全員、「おはようございます。」と挨拶した後、席に着いた。

 橋詰がおにぎりに左手を伸ばしながら、「青森行きの予定をお知らせします。」、

「本日午後3時、屋上のヘリポートからヘリコプターで青森県警本部に向かう。」、「夕方青森着、
本日は青森県警本部に宿泊。」、「明日朝8時、朝食後車で亀ヶ岡遺跡に向かう、遺跡での調査
後県警本部に戻る。」、「明後日朝7時、朝食後車でキリストの墓に向かう、墓での調査後県警
本部に戻る。」「その日の夜、ヘリコプターでここに戻る。」と言った。

 宮川が缶コーヒーを飲みながら、「スナイパーに気を付けてくれ、帽子と防弾チョッキは寝



るとき以外絶対取らないで欲しい。」と言った。

 木村がサンドイッチを食べながら、「調査時間はどれくらいあるのですか。」と聞くと、

 宮川が、「時間の制限はない、必要な場合は橋詰くんに言って車を待たせればいい。」と答えた。

 木村は、「警部、いつもありがとうございます。」と礼を言った。

 宮川がナターシャに、「佐山くんが通訳をするので、なんでも尋ねてくれ。」と言うと、ナター
シャは、「スパシーバ(ありがとうございます)。」と答えて、「キリスト様のお墓を見ることが
とても楽しみです。」と言った。

 朝食が済みみんなが部屋に戻ろうとするとき、木村が、「橋詰さん、パソコンをお借りする
ことができますか。僕は荷物を成田に置いてきてしまった。」と言うと、

 宮川が、「木村さん、あなたの荷物は昨日届いた。」、「パソコンも入っている、後で届けさせ
る。」と言った。

 木村は、「分かりました。」と答えて4人で部屋に戻る。

 木村は部屋の戻った後、届いた自分のパソコンで、プレス発表用の資料を作り始めた。

 ナターシャ、佐山、橋詰も部屋に戻り、ヘリコプターを待った。

  9月
22
日 午後2時
30


 4人が昼食を済ませた後部屋でくつろいでいると、若い警察官が4人を呼びに来る。



 そしてみんなに、「ヘリコプターの用意が出来ました。帽子と防弾チョッキを付けてくださ
い。」と言った。

 みんな若い警察官の言葉に従い、防弾チョッキを付け、帽子をかぶる。

 そして屋上のヘリポートに向かった。屋上に着くとヘリが待っている、橋詰と佐山があたり
に注意を払う。みんな急いでヘリに乗り込んだ。

 全員が乗り込むと、ヘリコプターは猛風を起こし出発した。上空に達すると、最新鋭ジェッ
ト戦闘機F15
がこちらに向かってくる。

 そしてスピードを落とし、ヘリコプターと並走した。

 木村は橋詰に、「F15
ですね、護衛に来てくれたのですか。」と尋ねると、

 橋詰は、「たぶんそうでしょう。」と答えた。

 そのとき木村は、「成田空港にも来てくれなかったのに、F15
が来るとは大変な変わり様だ。」
と思った。

 F15
はヘリコプターの近くまでやってくる。パイロットの顔が見えた。こちらに挨拶をし、
地上からの携帯ミサイルに注意している様子だった。

 ヘリコプターはまっすぐ青森に向って行く、2時間ほどすると青森の上空に達する。

 F15
は我々に挨拶をして、どこかに飛び去って行った。

 それから青森警察本部に隣接する公園に着陸した。ヘリが地上に着くと急いで警察本部に向
かう、警察官が5人ほど警護にやって来た。



 警察本部に着くと、5階の会議室に向かう。そこで一人の警察官が待っていた。

 4人が会議室に入ると、その警察官が急いで窓のブラインドを下ろす。そして、「私は戸来
仁と申します。」と言って4人に名刺を渡した。

 その名刺には青森県警・警部補戸来仁とあった。

 木村はその名刺を見て、「警部補は八戸出身ですか。」と聞いた。

 戸来は、「私は八戸の近くにある、新郷村の出身です。」と答えた。

 木村は即座に、「そこにキリストの墓がありますね。」と聞くと、

 戸来は、「真偽は分かりませんが、昔からあります。」と答えた。

 木村が、「私の友人に八戸出身の人がいて、キリストの墓に一緒に行ったのですが、そこで
戸来(ヘライ)はヘブライのことだとありますたがほんとのことですか。」と聞くと、

 戸来は、「それは昔のことで私には良く分かりません。」と答えた。続けて戸来が、「夕食を
用意しました。青森は魚が美味しいですので、ぜひ楽しんください。今ここに持って来させま
す。」と言った。

 そして電話をすると、婦人警察官二人が料理と酒をもってやってくる。

 会議室のテーブルの上に酒と料理を並べた。

 温泉宿の宴会ほどの料理が並べられた。

 佐山がナターシャに、「お刺身を食べることができますか。」と聞くと、ナターシャは、「ダー
(はい)、私はサンクトペトロブルグのすし屋で食べたことがあります。」と答えた。



 戸来が、「これは三陸の酒です、ぜひ飲んでください。」と言って、みんなに酒を注ぐ。

そして、「この酒は燗をしない方がいい。」と言い加えた。

 木村はその酒を一口飲んで、「警部補、この酒は最高です。」と言った。

 戸来はその言葉を聞き、照れていた。

 ナターシャはホタテの刺身を食べ、「これはロシアにはない味です。」と言った。

 橋詰も酒を飲みながら、「自分は四国出身なのですが、三陸の酒は最高ですね。」と言った。

 佐山はあまり話さず、ひたすら刺身を食べていた。

 戸来が、「本日はこの警察署内で休みます。簡易ベッドを取り調べ室に用意しました。ちょっ
と狭いですが我慢してください。」と言った。そして、「シャワーは地下の留置室のものを使っ
てください。浴びるときは私に言ってください、担当者に案内させます。それから危険ですの
で外出は控えてください。」と続けた。

 橋詰が、「警部補、明日の警備計画を打ち合わせたいのですが、」と言うと、

 戸来が、「橋詰くん、一杯飲んでからにしよう。」と言って、橋詰のグラスに酒を注いだ。

 橋詰はその酒を飲み、真っ赤な顔になった。