政治・社会 憂さ ばなし 短編集
真実を伝えないマスコミ
日本のマスコミは現実を伝えないことがある。悲惨な光景を隠す。だから、多くの人々には現実が分からない。
それには是非がある。子供への配慮がある。
しかし、世の中綺麗ごとに変えてしまってはいけないのではないか。戦争などでは時に死体が映し出されるよね。
なんのことかだって?
東日本大震災の津波の画像。
死体は1体もなかったのではないか。すべて消去する作業をしたのだという。外国で放送された映像には、多くの死体が映し出されていたらしい。それによって震災の重大さがどんなものであったかが伝わり、むしろ外国の人たちのほうが日本の受けた悲惨さを感じたのだと思う。
1カ月過ぎた今も遺体の捜索は続けられている。
1カ月放置された死体はどんなものか、想像がつくだろうか。しかも水に浸かった身体が・・・
しかし、それに携わっている人たちがいるのだ。
日本のマスコミは無難なことしか報道しない。
だから、ほとんどの人は次第に関心を薄めていく。
原発事故についてはなおさらだ。
事故を収拾出来ない東電の一方的な発表のみを報道する。
裏付けが取れないまま・・取ろうとすることもできないのではあるが。
小さな出来事はしつこく推測も含めて報道するが、昔から歯切れの悪い報道はあった。政治家やスポンサーには逆らえないのだろう。
数年前、性ホルモンに影響を及ぼすヘアーダイのことが新聞に小さく小さく載ったことがある。大事なことだと思うのだが、その後まったく見ない。調べると、放射線に劣らず健康にかなり悪い影響があるようだ(それの検証をするすべを私は持たないので真偽は分からない)。だけどマスコミの大事な大事なお得意さんだからね。
このようにマスコミの報道は全面的に信頼しているわけではないけれど、もう少し真実を伝える気概を示してほしいものである。
2011.4.15
作品名:政治・社会 憂さ ばなし 短編集 作家名:健忘真実