顔 下巻
骸骨野郎がさ、天井にぶら下がって笑いやがるんだ。
そして、マントを広げたら・・・
ヤツはさ、たくさんのさ・・顔の無い小さいヤツになって
オレのさ、オレの体の上に落ちてきてさ・・・。
「そんな、のっぺらぼぅみたいなものがいるわけがないじゃないか。」
小山が不思議そうな顔をして大川を見た。
「のっぺらぼぅ_って?」
「顔の無い・・妖怪さ。狸かなんかにばかされたって・・知らないのか?」
のっぺらぼぅ?・・・ハハハ、なるほどな。
そぅか、なるほどな。まさにそんな感じだよ!
その、のっぺらぼうのひとつがオレのさ。オレの顔の上に落ちてきてさ。
一瞬、ロザンナの顔が見えたんだ。
他は・・なんともどす黒い・・顔の無い・・なんだかわからないよ。
ロザンナだけはわかった・・あぁ、もう一度、骨の髄まで
犯してやりたい・・・って・・オレ、オレさぁ、夢精しちまった・・。
なのに・・オレの喉元に喰いついてきやがって・・・。