顔 下巻
へぇ~、なんていえばいいの?
ゴメイフク?をお祈りいたします?で、あってたっけ。
朝鮮女のケツの穴をしつこく責めて殺されたんじゃないの?
どうだい、この顔。ごついだろ。
苦労したんだ。この顔になるのに。
顔、変えるのには凄い集中力が必要なんだ。
しかし。奴らが取り巻きやがって、集中できなくて。
頬は凹むわ、鼻はでかくなるわ。修正するのにまる一日かかったんだぜ。
おかげで、この出来さ。よくできてるだろ?
ほら、パスポートの写真と比べてみろよ。
大川は、尊大な一之瀬の態度に辟易とし始めた。
「じゃぁ、何故捕まったんだ?!」閉じ込めていた怒りを面に出した。
「パスポートを得て、顔を変えて。
国外逃亡するには充分な時間が合った筈だ。
捜査陣が手配した写真がマスコミに載ったとしても、そぅ。
一日以上時間が有ったはずだ。
釜山行きのフェリーに乗れば数時間だ。なのに、おまえは逮捕された。」