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神待ち少女

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 結局2度寝をした。もう一度目覚めたときは、時計は13時をまわっていた。
「これだけ寝れば、夜は元気でしょ」
 2度寝して起きた後も今夜のオフ会のことが頭から離れない。未知の経験だしね。やっぱり緊張してるんだ。
 まず洗面所に向かい、顔を洗った。すっきりして、中途半端に開いてた瞼が全開になった。次いで歯をみがいて口の中もすっきりさせた。
 そしてパジャマを脱ぎ捨て、下着姿で服を探す。家に誰もいないとどんな格好でも気にしないよね。お風呂出た後、普通に裸でうろついてるし。少しデリカシーが欠けてきてるな。
 何を着ようかな?母さんがいなくなってから、洋服買ってなかったな。欲しいけど我慢してた。あぁ、新しい洋服欲しいな…。おしゃれに目覚めた女子高生だというのに、服が買えないなんて…。
 そんな文句を言いながら、引き出しをあさる。せっかく新宿に繰り出すわけだし、かわいくしていこう。あくまで目的は違うよ。自分の中で念を押した。
 純白のスカートとタンクトップとクリーム色のカーディガンを選んで、着替えた。そして鏡を見る。まあまあかわいい。ピアスはつけようか迷ったけどやめた。なくすかもしれないし。あとは水色のポシェットを探し出して、荷物を詰めた。
 次に少し化粧をしようと思った。正直あまり化粧はしない。めんどうだからね。薄めにやろう。ファンデーションを顔にささっと塗り、アイシャドウのグラデーションを目の近くは濃く、上にむかってだんだん薄くなるように塗った。これでよし、と。マスカラは適当でいいや。
 そして最後に髪をつくろう。これには気合を入れてる。髪は女の命というけど、まさにその通り。女=髪といっても過言ではないと思ってる。それくらい大事だと思うよ。毎日100回櫛を通すのは女の子の義務、いや使命だと思う。
 私の髪はミディアムで茶髪だ。校則では別に問題ない。エアウェーブを毛先中心にかけ柔らかなエアリータッチのカールを作ろう。
 ウェーブがくっきり出る位ウエットにし、タオルドライ後ソフトワックスを全体に揉み込む。ドライヤーで根元を乾かした後、中間から毛先を手で包み込んで優しくドライして、仕上げとして更に少量のソフトワックスを全体的に揉み込んでタッチを作って出来上がり。
 髪がうまくできて満足したところで、再度鏡で確認し、一度笑顔を作る。笑顔は体にとてもいいって、柊が言ってたしね。
 私は笑顔は少し苦手だけど、できる限り笑顔でいられるように心がけている。自分だけじゃなく、周りの人の印象にも関わることだし。笑顔はいいもんだよ。
 これからオフ会なるものに行くのにこんなに準備することになるとは。ついつい時間をかけてしまった。女の子だもんね。華の女子高校生だもん。ちやほやされるのも今のうち。まぁ女の子はいつでもきれいとかかわいいとか言われたいと思ってるものよ。これでいいのだ。
 トイレを済まして、外に出る前に時計を確認した。15時20分。夜まで時間がまだまだあるね。とりあえず、新宿に行って、行ってからどう時間を潰すか考えよう。戸締りをして家を出た。

作品名:神待ち少女 作家名:ちゅん