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神待ち少女

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「ナナ!待ったぁ?」 
 後ろから声が聞こえた。後ろから抱きつかれたと思ったら、そのまま胸を触られた。
「んん、やっぱこれくらいがいいよねぇ。あたしもこれくらいは欲しいなぁ」
「柊、くすぐったいよ」
 最近朝よくやられるから、もう慣れた。これは彼女のスキンシップらしい。
「おっと、ついつい」
 ぱっと手を離す。
「おはよう!ナナ!」
「おはよう、柊」
 2人は歩き出した。今日の柊も、いつも通り明るく、かわいい。
「ねぇねぇ、ナナ」
「ん?」
「今日のパンツの色は?」
「黒」
「えっ!まじで?見せて見せてー」
 柊はスカートをめくろうとした。
「やめなさい」
 私はでこピンをくらわしてやった。
「えへへ、ごめんなさい」
 柊は舌を出して笑った。
「今日は、なんか一段と元気ね」
「そうかなぁ?まぁ先週はゴールデンウィークで学校ほとんどなかったから、久しぶりの学校でテンションが上がってるのかも」
 なるほど。確かに久しぶりだ。柊とは、休み中もよく会ってから、久しぶりという感じはないけど、制服着て学校に行くのは久しぶりだ。
「てかさぁ、ナナ聞いて聞いて!あのアニメがさぁ…」
 柊は基本おしゃべりだ。私は聞き役にまわることが多い。私としては、柊の話を聞くのは楽しいから、まったく苦ではない。
「それでね!あの男子がさぁ…」
「うん…」
 私は相槌をうった。
「…あれぇ?今日のナナはなんか少し静かだねぇ。なんかあったの?」
 柊の前では隠し事ができない。というより、柊がよく気づく。さすがだ。
「うん、ちょっとね。それより、駿くんとは最近どうなの?」
「あー話逸らしたな」
「まぁ話せば長くなるし」
「それじゃ、放課後語ろうよ。今日は部活無いし、遊ぼ!」
「ほんとに?やった!」
「じゃ約束ねー」
「はーい。で、駿くんとはどうなのよ?」
「えー、特に何にもないよ」
「またまたー、そんなわけないでしょ」
「いやいやいや、ほんとほんと。駿くんマイペースだし、そんなに女の子の相手に慣れてるわけでもないから…」
「でも好きなんでしょ?」
「うん、好き!…って恥ずかしいこと言わすな!」
 今度は柊が私にでこピンをくらわせた。あぁ、柊といると本当に楽しいし、落ち着く。

作品名:神待ち少女 作家名:ちゅん