神待ち少女
彼女は耳を疑った。背筋が凍りつき、体が膠着して何も言えなかった。
「それにしてもかわいいな。食べてしまいたいくらいだ」
父はそう言うと、彼女の背中に手を回し、服を脱がせ始めた。
彼女は何も抵抗ができなかった。ただ、父が自分の服を脱がしている姿を直視したくなく、またそれを認めたくなくて目を閉じていた。これは夢だ、現実ではないと言い聞かせた。そして下唇を噛み続けた。
服を脱がされ、下着も脱がされ、裸にされた。目を閉じて何も見えなかったけど、父の鼻息が荒くなっているのが感じ取れた。
「つくづくかわいらしい体だ。ほら、こんなかわいい胸は見たことがない。こんなピンク色の乳首をして。著しい成長だ」
そう言って父は、彼女の体に触り始めた。最初に胸をまさぐられ、乳首をもてあそばれた。
「ん、はぁ!」
彼女の体に、いままで感じたことのない刺激が走った。全身に伴う強い刺激。思わず声をあげてしまった。
「これまたかわいらしい声をあげるんだな。こっちも興奮してしまうよ。乳首には神経終末が集中しているから感じやすいんだ」
次いで全身を丁寧に愛撫し始めた。手と口を使って。手と口が体をなぞっていく度、体がピクっと反応して跳ねた。
「おや、ここはまだ毛が生えていないな。ここは大事な処だ。体の中で一番敏感で感じやすい処だ。乳首を80とするならば、ここは100だろう」
そう言うと、今度はこの部分を舐め始めた。ある程度舐めまわしたあとは、指を使っていじられた。
彼女の体にさっき以上の刺激が全身を駆け巡った。何度も声をあげていくうちに鼻にかかって、息切れのようになっていた。
「さっきから、はぁはぁと声が出てしまうだろう。それを喘ぎ声と呼ぶんだ」
そして唇を押し付けられた。彼女の小さな口をまるごと食べてしまうように、豪快に唇を合わせた。
「んっ、ん〜」
息が苦しくなり、鼻で息をする。はじめてのキスは、果肉の味がした。味というより感触のほうが正しいかもしれない。味は何もしない、何もない。
父は唇を十分に味わったあと、舌を入れてきた。
「もっと前に舌を出すんだ。接吻は唇だけでするのではない。舌を使うんだ」
「んっ、あぁはぁ、んむ」
彼女が舌を出すと、父は思う存分吸ってきた。いやらしく音を立てて、舌をかきまわす。
「ぷはっ、はぁ…はぁ」
父が唇を離した。彼女は疲れきって、後ろに倒れ、仰向きになった。
「楽しませてもらったよ。まぁ雫もいい年だし、少し性教育が必要だと思ってな。一応お小遣いをやろう。このことは誰にも言ってはならんぞ」
そう言って1000円札を2枚床に置いた。
「さぁ、部屋に帰っていいぞ」
彼女はしばらくしてから起き上がり、父と目を合わさず立ち去った。1000円札は、持って行かずに。