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「うん、それはわかってる。ただな、俺の知る限り、悪魔なんて存在は実在しないんだ。キリスト教とか、まぁその辺の宗教は詳しくないんだけど、そういう教えの中に存在する架空の存在というか、象徴というか、なんていうかそう言う存在なんだよ」
「その認識はあながち間違っておりません。我々はあなた方、つまりはこの世界の人間ですね、その方々達が抱いてる共通認識が、別次元で存在を伴ったものです」
「んーっと、えー、そんな事あり得るの?」
「こればかりはあり得ると信じて頂くくほかありません。現に私は存在しているのですから。ここで重要なのはなんでそんなことが、という事でなく、我々は人間のイメージが作り出したものであるという事実です。ちなみに我々も、つまりは悪魔も何故そんな構造になっているのかということは知りません」
「ふーん、えっと、じゃあ、何でその別次元の存在なはずの悪魔が俺ん家に来たわけ?」
「それを説明いたしますと少々話が飛躍してしまいますね。えー、原理そのものでなく、まずは世界の在り様をご説明させていただきますね」
「あぁ」
「まず、この世界、つまりちゃぶ台を挟んで私と宮内さんが座っている[今][ここ]ですね。その世界を便宜上人間界としましょうか。その人間界とは別に二つの世界が存在します」
「二つ?あんたたち悪魔の居る世界だけじゃないのか?」
「ええ、違います。まず我々が存在する世界。コレは便宜上魔界とでもしておきましょうか。それとは別に我々悪魔と同じように、人間界にすむ人々のイメージが具現化し存在が伴った世界があります」
「もしかして、神様か?」
「お察しの通りです。人間界の人々が『神』とする存在ですね。それらが存在する、そうですね、えーっと、なんと呼んだらよろしいでしょうか」
「いや、何でも良いよ。天界とかで」
「その方がイメージしやすいのでしたら、それで構いません。要は人間界が在り、そこに人間が存在している。そしてそこの人間たちの宗教観念やフィクションのイメージからなる天界と魔界が存在するということです」
「なんで、悪魔はそんな格好なの」
「いえ、別に悪魔がすべて私のような格好をしてるわけではありません。たまたま私の基になったどこかの誰かの悪魔のイメージがこんな格好であったというだけの話です」