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端数報告7

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《ウイルスは人を殺そうとしない。そもそも人がなんであるかを知らず、意志や自我を持ったりしない。ただ増殖しようとするだけのもので、毒を出しても人にはそれがたまたま毒というだけのものだ》
 
とか。でもって、
 
《しかしちょっと大きな悪性ウイルスの流行が起きたら、マスコミや政治家がそれを悪意あるもので、人類の抹殺を狙い戦略を立てて行動するもののように言い立てることになろう。この者達の頭はそのようにしか働かず、科学者の正しい言葉に耳を貸すことは決してないのだ。そして学者の間にも、追従して世界の終わりが来たように語る者が多く出る。むしろ大半がそうかもしれない……》
 
なんてことを。これはそれが起きたんじゃないのか。
 
何をどう見てもそうとしか思えん。ニュースが言うのはハレー彗星の話のようで、映画の『ターミネーター』のようだ。新型コロナウイルスとやらが、あのお話の〈スカイネット〉のように語られている。今は意志を持たないが、自我に目覚めて人類抹殺の戦争を始めることが決まっているもの。
 
ということにマスコミがしている。けど、バカらしい。日本中の病院が患者でパンクしているとも言って、だからこれはミゾウユウの危機なんだと吠えてもいるが、その患者の九割以上がごく軽い風邪とも同時に言っていやがる。んなもん、昔にノストラダムスを信じたのと同じバカが、普段は風邪を引いたくらいで別に病院に行かないのに今は殺到してるっていうだけじゃねーのか?
 
画像:封印ノストラダムス
 
としか思えなかった。テレビが〈専門家〉と呼んで話をさせる学者の言葉を真に受けて聞くものではない。それが正しいことなんて過去にただの一例もないし、今後も正しいことを言うのは未来永劫に渡ってない。
 
おれにはそれがわかってるのでハレー彗星でノストラダムスだとわかったのだが、ただ、しかしそうは言っても外国に強毒型がいるのは確かのようだからそれが日本に入ってくれば何万かの死者が出ることになるかもしれない。そうなったらそれは〈波〉と呼べるだろうからマトモな学者はそれを心配しているのかな、と考えてならば納得できると思った。
 
が、それだけで他のすべてはノストラダムスを信じる愚かな対応であり、図書館の封鎖ももちろんパチンコ屋のいいカモでしかないパチンコの打ち方である。
 
なんて思ったというところがその最初の日の話。続きは次の稿で。
 
作品名:端数報告7 作家名:島田信之