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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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映画 戦国生徒会

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第25章: 2×三角関係



 千鶴は博之に、2日後のライブについて相談するためにトイレから電話をかけた。
もう学校で二人でいるところを、誰かに見られてもよいという気もするが、今まで頑なに隠し続けてきたので、遠慮気味にそうした。
「土曜の昼間はどうするの?」
「えっと。ちょっと用事があって」
「私、死神さんからライブの準備手伝えって言われてるんだけど、行きたくないの」
「なんか適当に理由を付けて、誤魔化しちゃえば?」
「ひろぽんは、何の用事なの?」
「大したことじゃないよ」
さすがに元カノの試合の応援とは言えない。
「ライブ7時からだろ。6時半ごろでいいよね」
「うん。立ち席、後の方になるけどね」
「それぐらいにしか行けないんだ」
「そうか。じゃ現地集合ね」

 博之はよくよく考えてみたら、ヤバイことしてるかも知れないと初めて気付いた。
(今は、ちぃと付き合ってるのに、それを香織は知らないから、まだ近寄ってくる)
(そのことをちぃも知らない。もしバレたら困ったことになってしまう)
(いや待てよ。ちぃにも死神さんの存在がある)
(死神さんが、ちぃに近寄っているのは、俺の存在を知らないから?)
(それに、ちぃが死神さんときっぱり別れられないのは、俺と香織の関係と似ているとか?)
(これってお互いに、フィフティ・フィフティじゃないか?)
(いつの間にか、三角関係が二重になってる!)ということに驚いた。
(こうなったら一刻も早く、ちぃとの交際を宣言するしかない)
(よし! ライブの後にみんなに言おう! そうすれば昼間に香織の応援に行っても、それはケジメをつけて来た、ということになるだろう)と考えた。
(こういうことは、先ず誰かに相談して、援護してもらったほうがいいな。福ちゃんに相談しよう。いや待てよ。もし彼女の山崎に伝わったら、あいつお喋りだからな。まずい)
(中川は論外。ましてや近ちゃんは、一度、ちぃに告白してるから、更にまずい)
(そうだ。死神さん本人に打ち明ければいいんじゃないか? 直接対決、それがちぃにとっても、一番ケジメになっていい!)

作品名:映画 戦国生徒会 作家名:亨利(ヘンリー)