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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「妖刀正宗の復習」 第三話

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立ち去ろうとしたその瞬間、展示棚の照明が消え薄暗くなった。

「どうしたのかな?ヒューズでも切れたかもしれない」

そう言いながら配電盤の方に向かおうとしたが体が動かない。
戸惑っているとどことなく吹き付ける風を感じ振り返った。
刀を展示したその場所に一人の女性が立っていた。

「お、お、お前は・・・誰だ。なぜここに入れたのだ?」

そこには不思議という気持ちより恐怖感という気持ちの方が強かった。

「お前は盗賊の一味か?」

「盗賊?何のことだ?」

「答えろ。盗賊たちはどこにいるのだ?」

「そんなものは知らない。それよりお前は誰だ?」

「みよだ。お前の一味に家族を殺された近江屋の妻だ」

「待て!おれはそんなことをしてない。ここの美術館の担当所員だ。それはひょっとして江戸時代のことを言っているのか?」

「この正宗を奪い取ったものは必ずその血を吸われる運命となる。封印を解いたことはそれをお前が望んだということだ」

「何ということ・・・そのようなことは現代では通用しないぞ」

「知らぬことだ。ここがどこであれいつであれ、正宗は血を吸い続ける定めを背負わされている。盗賊でないとすれば復習に至っていない。お前の血を吸って今しばらく探し続ける命としよう」

「バカな・・・」