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ihatov88の徒然日記

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68一難去って 5/18



 ワタクシの職場では、年齢構成で言っても上下関係で言ってもちょうどまん中らへんにおります。定年まで働いたら今まで働いて来た年数のちょうど半分くらいですし、先輩の数と後輩の数もちょうど同じくらいになります。
 今までの社会人半生を回顧すると、反省する事ばかりで回顧する前に解雇されそうなことをしでかしたことが多々ありました。

  …………ダジャレかいな!(←ツッコミ)

 さてさて、いつもの脱線はこの辺で。

   * * *

 今まで自称「永遠の若手」と芸人みたいなこと言って、頭使わずにカラダ使って仕事してきた訳ですが、年も重なり先日目を患ってしまい、さらには長いこと会社の……じゃなくって社会の役に立てる駒として働いて来ましたので、職場ではワタクシの変わりにカラダを使う若手の後輩もおるわけです。

 先日ワタクシのチーム(総員四人)の若手の子が念願のマイホームを建てたということで先日チームみんなで引っ越しの手伝いに行ってやったのです。モチロン本当の目的は冷やかしと新居の視察。
「こう見えてもガチンコ体力系会社員よ。大学時代はモチロン帰宅部、好きな番組は筋肉番付、モチロン大ウソ800」
なんて言いながら頼まれてないの手伝いをしてタンスを抱えた瞬間ですよ。

   ゴキッ……いや、グニャ……かな?

「どうしました?」
「いや……何でもない」
 ってことはない。タンスを持ち上げようとしたその瞬間、X線の画像が脳内再生されたと同時に腰に激痛が……!
「……やべっ」
「班長~!」
「大丈夫ですか?」
心配してくれる部下たち
「いや。ちょっと大丈夫くない……」
滲み出る脂汗、下がるテンション。間違いない、これはぎっくり腰だ。転勤早々目が悪くなり(おかげさまで大分回復中)皆に心配されたのに今度は腰か?しかもこの状況でこれじゃあ、

   めちゃめちゃカッコ悪いやん!

 それに念願のマイホームに入る部下とその家族にもご迷惑。部下のワイフにまで心配され,結局軒下で座って見る始末。

 そこへやって来た冷やかし隊1号と2号が
「無理したらあきませんよ、だって班長、この中じゃ『最年長』なんですから……」
「そういう力仕事はウチらに任せて下さいよ」
「うう……かたじけない」
 そういえばいつの間にか最年長と呼ばれるようになっているんだ。そんだけ長いこと生きてるし働いて来たんだなあ……。
 しかし咳き込むだけで腰が痛む、寝返りすら打たれへん。今ここで目の前の飼い犬が飛び掛かって来たらたぶん避けられない、ああ情けない。恐るべし厄年だ。

 その後帰りの車の中で、
「こう見えてもワタクシ、ガチンコ体力系や『った』んやで……」
空しい響きに一同冷笑……。
「誰も信じてくれませんよね、それじゃあ……」冷ややかな反応
「だけど班長、年相応の立ち回り方があるわけで、ドカッとしてもらっていいんですよ」
「はーい……」
 エエこと言うやないか、後輩。いつまでも同じ目線じゃ部下もやりづらいんだって。
 まあ個人的にも、別に年をとることを嘆いているのではありません。現実を受け入れようとしない自分が大人じゃないことに少しの恥ずかしさを感じるのです。

 ああ、腰が痛む。目の次は腰か……。

作品名:ihatov88の徒然日記 作家名:八馬八朔