小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
タマ与太郎
タマ与太郎
novelistID. 38084
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

Tadの「なんちゃって留学記」 2008.6.29~7.14

INDEX|29ページ/32ページ|

次のページ前のページ
 

Diploma


バンクーバー滞在中、一度だけ小雨がぱらついた以外はずっと天気に恵まれた。
Tadの授業最終日である2008年7月11日も空は雲ひとつない快晴だ。
この日の授業は午前中で終わり、午後は近くの公園でスポーツデーというイベントがあるらしい。
本来教室で行われる修了証の授与式も、どうやらこのイベントの中で行われるようだ。

徒歩で移動したその公園は、海の向こうにダウンタウンの高層ビルを臨む美しい公園だ。
ランチを終え、クラスメイトとおしゃべりをしたりボール遊びをしたり、
それぞれが思い思いに時間を過ごしたあと、いよいよ修了証の授与式となる。

この日に修了する学生はTadのほかにも5、6名いた。
担任から修了者の名前が呼ばれるたびに、他の学生からやんややんやの大喝采が起こる。

「俺のときシ〜ンとしたらどうしよう」

急に不安になるTadだったがそれは杞憂に終わった。
Tadの名前が呼ばれると何の面識もない学生たちが、大声援を送ってくれる。
その中にはあのドイツ娘Juliaの顔もあった。

「なんていい奴ら…」

久しぶりに感極まるTadであった。

担任のIdaは修了証を授与したあと、
Congratulations!!と叫びながら、Tadにハグしてくる。

「おいおい、胸が当たってるよ!」
でも、積極的に離れようとはしないTad。

教師を定年退職した同期のご婦人とも久しぶりに対面する。
初めて会ったときのあの心細そうな表情は消え、すっかり他のクラスメイトと馴染んでいる。
1年間の滞在と聞いていたが、これなら何も心配することはない。

婦人:「友達になってくれてありがとう」
T: 「こちらこそ、どうぞお元気で。またいつかお会いしましょう」

別れの挨拶を終えたTadはもう一度学校に戻り、妻に最後のメールを打つ。
「最後の授業が終わり、今修了証を授与されました。友達…できたよ。」