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ほかほかだいすき

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 おばあちゃんは、おつけものを おかずに 白いごはんを たべている。
きゅうりと なす。ぽりぽり、きゅっきゅっと おとが する。
 おばあちゃんは、おつけものの名人だ。おかあさんが、だいすきな うめぼしも、おばあちゃんがつくった。
 おばあちゃんは、おつけものに おしょうゆをかけて、白いほかほかのごはんにのせて ゆっくりたべる。

 おかあさんも、ごはんを たべる。白い ほかほかのごはんも、あつあつのおみそしるも、おかあさんが つくってくれた。
 おかあさんは、ごはんの上に 赤く 大きな うめぼしを ひとつおいた。
おはしのさきで、みを ほぐし、白い ほかほかごはんといっしょに お口に いれた。
「ああ、すっぱい」
お口が 小さく しぼんだ。でも、しあわせそう。

 おへやの すみで ねこのミイは、ごはんを たべる。
 ミイは、おかあさんのつくる ごはんが 大すき。
ミイは、かってきた ねこのごはんは、あまり たべてくれない。なぜなら、ミイは、いつも おかあさんに、ごはんを おねだりするのだもの。
 おかあさんは、そんなミイにも ごはんを つくる。
白いごはんに いりこ、かつおぶしを まぜて ねこまんまの できあがり。
「はい、ミイちゃん」
どこにいても ミイは まっしぐらだ。
でも、ミイのごはんは、ほかほかじゃないの。だって ミイは ねこじたなの。
 
 ごちそうさまをして、おとうさんは、かいしゃへ、おねえちゃんは、がっこうへ でかけた。
 おじいちゃんや おばあちゃん、ごはんで あそんでいた おにいちゃんも、ごちそうさまをして あとかたづけをしている。
 わたしは、まだ、ごちそうさまをしていない。
 「はやく、たべなさい。がっこうに おくれるわよ」と、おかあさんに しかられた。
 わたしは、あわてて ごはんをたべて、ごちそうさまをした。

 あしたは、たまごかけごはんが たべたいなぁ。

 ほかほかの 白いごはんは みんなを えがおに する。
ほかほかは、きもちいい。ほかほかは、あたたかい。ほかほかは、うれしい。たのしくって げんきいっぱいに なってくる。

 だから わたしは ほかほかごはんが だいすき なの。
作品名:ほかほかだいすき 作家名:甜茶