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出会いは衝撃的に(前半)

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 昨夜の若い警察官は、にこやかな表情を見せながらそう云った。
 奥へ行くと浅野は要求されて警察官に運転免許証と診断書を手渡した。警察官はコピーを取らせていただきますと云い、受け取ったものを持って別室に消え、間もなく戻って来た。相変わらず顔には笑みを浮かべていた。事故の状況について簡単に警察官が云い、それで間違いがないかを確認した。そのあと浅野は調書の所定の場所に指印を押印させられた。
「不愉快かも知れませんが、通常の手続きを踏襲させて頂きました。今日は遠いところをご足労頂きまして、ありがとうございました」
 若い警察官は深々と頭を下げた。呆気なかった。エレベーターを乗り継いで一階に降り、浅野が屋外へ出るとまだ雨が降っていた。
 腰が痛いので駅まで歩くのが辛かった。タクシーを使えばその費用は事故の相手の保険から出るのだろうが、当面の生活費が乏しいのでそんなことはできないのだった。電車で地元の駅まで帰って来たときは、もう午後の遅い時刻になっていた。

              *