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愛憎渦巻く世界にて

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 ゲルマニアたちが王城の謁見室へ入ったころ、シャルルたちの馬車は、ゴーリ王国の王城と城下町へと通じる城門のすぐ近くまで来ていた。

 日没で城門が閉じられようとしていた。門番の2人の兵士が両開きの城門を押している。
「ヤバイ!!!」
シャルルはそう叫ぶと、馬車を加速させた。しかし、それ以上のスピードはもう出ないようだ……。
「ちょっと頭を下げろ」
ウィリアムはそう言うと、弓を構えた。その横のメアリーは短筒を構えていた。シャルルは2人が何をするつもりなのかを察知すると、頭を下げた。

   ヒュン!

   バァァァン!!!

 ウィリアムの矢とメアリーの銃弾が、城門に向かって飛んでいく。

「ギャ!!!」
「グハ!!!」

 城門を閉じようとしていた2人は、その一瞬の叫び声とともに即死した……。1人は、後頭部に矢が突き刺さり、城門に打ちつけられており、もう1人は、後頭部に風穴を開けて、城門に倒れかかっていた……。

 シャルルたちの馬車は、閉まろうとしている城門をギリギリで通過でき、ゴーリ王国首都の城下町へと入った。


 城下町は、先ほどの歓迎の余韻が残っており、たくさんの人々がいた。石畳の道は人で溢れかえっている。
「どいてくださ〜い!!!」
シャルルがそう叫ばなくても、人々は爆走するシャルルたちの馬車を避けた。必死の表情で避けてくれた人々の横を、馬車は全速力で通り過ぎていく。
「気をつけろ!!!」
轢かれそうになった人々が口々に叫んだが、石畳を爆走する馬車の音で打ち消された。

 シャルルたちの馬車は、城下町のメインストリートを走っており、その先にある王城に一直線で走っている。
「おいおい、このまま突撃する気か!?」
ウィリアムが言う。
「それしかないだろ!」
シャルルが言い返す。
「やれやれ、大騒動ですね」
メアリーは呆れながらそう言うと、短筒に銃弾をこめた。


 そして、王城への門に到着した。だが、門の向こうから、ゲルマニアたち王室騎士団がやって来る。
「騎士団だ!!! 曲がれ!!!」
ウィリアムは叫ぶと、シャルルは仕方なくといった様子で、馬車を右折させた。馬車が遠心力で傾き、後輪の片方が一瞬浮き上がった。

「止まれーーーーーーー!!!」

 馬車の後ろからゲルマニアのとんでもない大きさの叫び声が聞こえ、馬の蹄の音が鳴り響いてきた……。

作品名:愛憎渦巻く世界にて 作家名:やまさん