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愛憎渦巻く世界にて

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「何? 『チェンバレン』まで乗せて行ってくれ?」

 シャルルたちの目の前には、馬面の男と彼の馬車があった。男は、いぶかしげに、シャルルたちの顔を見ている。


 彼らは夜景を思う存分見た後、森の歩き、道に出た。そこに偶然、馬面の男の馬車が通りかかったのだ。(まるで、スタンバイしていたかのようなタイミングだった……。) 幌がついた1頭立ての馬車で、少しだけ荷物を積んでいた。
 馬車には、馬面の他には誰もおらず、シャルルたちは、その馬車に乗せてもらうことにした。『チェンバレン』というのは、ゴーリ王国との国境沿いにある山村だ。シャルルたちは、そこからゴーリ王国に入ることにした。マリアンヌはゴーリ王国に入ることに不安そうだったが、ウィリアムの気分を害することにより、タカミ帝国
に保護してもらえなくなったら困るので、彼女は了承してくれた……。

 だが、馬面は、簡単に了承せず、シャルルたちのことを怪しんでいた……。確かに、シャルルたちは仮装パーティでもやっているかのような格好だった……。馬面は、これは面倒事だと直感した。
「他の馬車をあたりな」
馬面はそれだけ言うと、馬車を発車させようとした。
「ちょっと待ってください。お金なら出します」
ウィリアムがポケットから金貨を取り出しながら言った。しかし、
「それは馬だ!!!」
馬面が叫んだ……。ウィリアムは、馬車の馬のほうを見て、言っていたのだ……。
「うわ、馬が馬車を運転している!!!」
わざとかは作者にもわからないが、ウィリアムは驚いた様子で、馬面を指さして言った……。これ以上ない、失礼さである……。
「馬鹿にしやがって!!! 失せろ!!!」
馬面は烈火のごとく怒りながら、馬車を発車させようとした……。

   ヒュン!

 そのとき、風を切る音がして、次の瞬間、馬面の右目に1本の矢が突き刺さる……。馬面は即死した……。馬車の馬は「ヒヒ−ン!!!」と悲しげに鳴く。
「頭を下げてろ!!!」
ウィリアムはそう叫ぶと、背中にあった長弓を素早く構えた。メアリーは服の中から何かを取り出すと、呆然と突っ立っているシャルルとマリアンヌを地面に伏せさせた。

「フハハハハ!!!」

 聞く者を不快にさせる叫び声とともに、3人の山賊が森から飛び出し、馬車に向かって突進してきた。どうやら、この馬車だけでなく、シャルルたちも襲うつもりのようだ。1人が弓矢で、あとの2人は斧だった。RPG『スカイリム』に登場するような典型的な山賊だった……。しかし、ドラゴンボーンでもないシャルルたちにとっては、ただの雑魚敵というわけではない。
 だが、ウィリアムとメアリーは、落ち着いた様子だった……。

作品名:愛憎渦巻く世界にて 作家名:やまさん