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チャーリー&ティミー
チャーリー&ティミー
novelistID. 28694
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八咫占札の日常 小アルカナ コイン

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「へ~占い師さんなんですか☆」
「ええ、まぁ」
隣への挨拶が済んで八咫は204号室に挨拶に行った。出てきたのは白いミディアムヘアの女の子。しかも服は黒を基調としたワンピースでありきれいにオセロ色であった。正直言って八咫が見てきた女の子の中では可愛い方に入るだろう。ただし、胸の大きさも今までで見た中でも一番小さかった。
「私のよくやるのはタロットカードの占いです。でも手相も出来ますし、水晶玉も出来ます。」
「じゃ、じゃあ占い」
「……お願いします」
白いミディアムヘアの女の子の股の間から今度は黒いミディアムヘアの女の子がヒョッと出てくる。この女の子は白いワンピースを着ており隣の白いミディアムヘアの女の子にそっくりの顔立ちであった。
「あっ♪紹介してなかった。こっちが私の妹のシア。でもって私がシノです♥。」
「どうも……」
シアの方は片手に縄を持っていた。何に使うかは八咫にはわからないがとにかくそれを使って遊ぼうとしていることだけは分かった。
「……お姉ちゃんを縛って吊るします。……そして水をかけてスケスケにします。」
「?」
八咫にはシアの言っている意味が分からなかった。―シノの方は汗をかきながらスルーしている。
八咫は二人に声をかけた
「占ってみましょう。」
八咫は二人にテーブルを借りると22枚の大アルカナを混ぜる。
「わー☆神秘的。」
目をキラキラと輝かせながらシノが見つめる。
「まずはシアさんから。」
そのときテーブルから一枚のタロットが落ちる。そのカードは13番死神。象徴するは死の予兆。しかし八咫はカードを混ぜ続ける。
「……落ちました。拾います。」
しかしタロットを拾おうとしたシアを八咫は片手で制す。タロットカードが落ちたということは八咫にとってその運命は客人にないという考え方。つまりシアに死はない。いや、有り得ないのだ。そして八咫はシアに声をかける。
「シアさん。好きなときにストップと言ってください。」
「……。」
三十秒後シアはストップをかける。八咫はタロットをまとめシアに三箇所区切るところを選ばせる。シアは七番目のカードと14番目のカードを指さした。八咫はそこでカードを区切ると三つのデッキをつくる。
「なんだろ?すごい気迫。」
本業なのだから当たり前。さて八咫は三つのデッキの順番をシアに決めさせる。
「……右のデッキを3番目に。真ん中のデッキを2番目。」
「なんで逆から言うの……。」
八咫はにこりと笑うと左のカードを開く。
「太陽の正位置。象徴するは誕生。祝福。約束された将来。このカードはあなたの過去を示します。どうやら昔、将来どうなるか決められていたそうですね。」
シアはコクッと頷く。続いて八咫は真ん中のカードを開く。
「節制の逆位置。象徴するは浪費。消耗。生活の乱。これが現在のあなたです。今何をしていますか。さっきの縄が関係しているのでしょうか?何かに狙われて生活に乱が出ているようです」
シアはまたコクっと頷く。若干心当たりがあるようだった。八咫は右のカードを開く。
「月の逆位置。象徴するは失敗にならない過ち。過去からの脱却。徐々に好転。漠然とした未来への希望。優れた直感。これがあなたの未来です。過去からの脱却ですからおそらく決められていた将来が消え去るのかもしれません。シアさんはどうやら素晴らしい運命をお持ちのようですね。」
これまたコクっと頷いているシアだが若干嬉しそうな顔をしている。
「……ありがとうございます。占ってもらって」
「いえいえこちらこそ。引越しそばを買い忘れていたので。皆さんそれぞれを占うことぐらいしか私にはできませんから。」
「次は私を占って!」
八咫はニッコリと笑うと落ちた死神のタロットを拾いタロットを混ぜ始めた。ガサガサとタロットを混ぜていると風は吹いてまたもや一枚カードがシノのもとに舞い降りる。また死神のカードだ。どうやらシノはすでに死んでいるのと同じ状況のようだ。客人のもとにタロットが行けばそれは確実に状態を表す。八咫はクスリと笑うとシノに声をかける。
「好きなときにストップと言ってください。シノさん。」
「すとぉっぷ!」
八咫はシャッフルをやめタロットを丁寧にまとめる。初心者はまとめる段階で手間取るが八咫は違う。すぐにまとめるとシノに差し出す。
「どうぞ」
「じゃあこれとこれ!」
シノは1番目と有ろうことか2番目のカードを指す。八咫は苦笑いしながら一番目のタロットと二番目のタロット、そして残りのタロットを並べておいて開く。
「悪魔の逆位置。象徴するは回復。覚醒。新たな出会い。これがシノさんの過去です。過去に何か有られましたね。自分の命にかかわるようなことが」
若干びっくりするシノを見ながら八咫は二枚目をめくる。
「女帝の正位置」
「鞭打ちの刑です……」
「……象徴するは繁栄。豊穣。母権。愛情。豊満。」
「……でもお姉ちゃんのお胸は貧相なのです。」
「なんか言ったぁ?」
「……包容力。女性的魅力。家庭の形成。またこのタロットは『霊的世界の中の現世的要素』としての女性像を指します。霊感が強いですね。これが今のあなたです。」
話を半分聞いているかも怪しい姉妹を尻目に八咫は三枚目のタロットを開く
「恋人の正位置。合一。恋愛。性愛。趣味への没頭。浮気。調和。選択。楽観。絆。試練の克服。運命はシアさんと同じものをたどるようです。あなたも同じように素晴らしい未来をお持ちだ。」
シノはてへてへと笑って喜んでいる。だがその空気を壊すかのごとく占い師が絶対に言ってはならない言葉を言う八咫。
「当たるも八卦当たらぬも八卦ですよ。」
ニコッと笑うと八咫は二人の部屋を後にした。