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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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芸者芳乃

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 私は三人は呼べないからと2人を呼んだ。カラオケで歌を歌い、ダンスをしたり、結構派手に遊んだ。金ではサービス出来ないからと時間を延長してくれた。
私は規定の二時間で沢山になっていた。あと一時間も酒を飲んだら、明日は家に帰れなくなると思った。
「もう適当に上がっていい」
すると年配の芸者は
「芳乃はきちんと残るのよ」
と言って自分は引き揚げた。
私は二人になるといままでの酔いがどこかに消えたように緊張した。
 まだ若い。二十そこそこに見えた。背中を洗ってくれたのは誰だかはっきり見る事は出来なかった。でも芳乃のように思えた。
 「この後はないから外で飲まない」
 私は酒はこれ以上は飲めないと思ったが
「いいよ」
と言ってしまった。
 芳乃との約束はそれから一時間後であった。
 芳乃は洋服になっていた。
「この近くにはあまり店ないから会津か鬼怒川に行く」
「そこまで行ったら帰り明日になるよ」
「いいでしょう」
既に10時を回っていた。私は芳乃が車を待たせてあるからというので、判断のつかぬまま車に乗った。
「仕事があるから近くにしよう」
私は2万円を渡した。どうせ金が欲しいのに決まっていると感じた。
「ここでいい」
芳乃は5分も走ったところで車を止めた。
「ここが私の家」
思いもかけなかった。小さな1件屋であった。周りに灯りは灯ってはいない。
私は手をひかれて中に入った。
芳乃の手は暖かく感じた。
「フロントには電話しておくから、ここに泊って」
そう言いながらビールを運んで来た。
このようなことは過去に何度かは経験した。とは言え
私は芳乃とこの夜を過ごそうとは思わなかった。私は30少し前であったから、他人が見たらきっと芳乃とは夫婦に見えると感じた。
芳乃のしぐさはあまりにも妻とは違っていた。好きになってしまいそうな予感を感じていた。男に尽くすしぐさに情を感じた。

作品名:芸者芳乃 作家名:吉葉ひろし