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七不思議解明部

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Episode1:部活内容


次の日の朝。
通学路を歩いている俺と知里。
俺は昨日の出来事を知里に話す。
「それじゃ悠ちゃんその部活に入部しちゃったの!?」
「勝手に入部扱いされたんだ・・・」
愚痴をこぼしながら歩いていく。
徐々に学校へ近づいていくのが分かる。
いや、別に学校へ行くのはいいんだよ。それが学生だもん。
問題は放課後・・・昨日あの人に言われたんだ。
『それじゃ明日の放課後・・・絶対にここに来てね』
まぁ俺にとっては約束ってほどでもないんだけど。
あの人にとっては重要な約束事なのかもしれないし・・・。
ハァ〜・・・憂鬱な日になりそうだぜ・・・。
いつもは長く感じる授業も今日は短く感じる。
俺にとって最悪な時間が近づきつつある。
空を見上げるとスズメが飛んでいる。
楽しそうに鳴きながら空を散歩しているのだろう。
ふと校庭に目を落とす。他のクラスの体育の授業だろう。
しかし・・・それをただジーッと見つめている
小さな女の子がいる。あれは高校生ではない。見れば分かる。
迷子・・・かな??でもそれなら教師がその子に尋ねるはず。
じゃあ誰かの妹とか・・・なのかな??それなら誰も何も言わない理由も分かるし。
でも・・・なんか雰囲気違うな。独特なオーラを感じる・・・。
その時。女の子がこっちを見る。
あわてて俺は視線をそらす。何故そらす必要がある??
別に俺は何もやましいことはしていないんだから堂々としときゃいいじゃないか。
そう思い直し、俺は再び校庭に目を向ける。
もちろん視線は先ほどの女の子・・・のはずだったのだが。
そこには女の子はいなかった。さっきまではいたはずの女の子。
・・・幻でも見てたのかな、昨日の件で疲れてるし・・・。
そう思った瞬間、突然眠気が襲ってくる。
今はまだ授業中だけど・・・とても眠気に耐えられそうにない。
俺はゆっくりと目を閉じて、深い闇の中へと落ちていった・・・。




目を開ける。今まで闇にいたせいか光が眩しい。
視界がはっきりしてくる。脳も起きてくる。
そこでようやく俺は身体を起こし、完全に覚醒した状態になった。
ガヤガヤと賑やかな声が聞こえてくる。
「悠ちゃ〜ん、もう放課後だよ〜」
そして俺を起こす声。
どうやらずっと眠っていたみたいだ。
横目で知里を見る。こいつぁお気楽なもんだよな。
この後何も予定ないだろうからそのまま帰るんだろう。
・・・羨ましいぞこんちくしょう・・・。
「起きてるね。それじゃ行こう??七不思議解明部の部室!!」
なにを言ってるんだこの女。
いや、確かに俺はこの後その部活に行くつもりだ。
だけど何故に・・・。
「お前までついて来るわけ??」
俺の後ろに隠れるようにして知里がいる。
七不思議解明部の部室を前にした途端にこれだ。
まぁこいつのことだから警戒、あるいは怖がっているんだろうけど・・・。
「だ、だって不気味だし怖そうじゃん・・・」
じゃあ来るなよ。
なんだってそんな思いをしながらついてくるのか・・・。
まぁ別にいいか。正直俺も1人じゃ少し嫌だったし。
俺は扉に手をかけ、横に滑らせる。
部室の中へと足を運ぶ。
知里も俺の裾を掴みながら部室の中へと入ってくる。
相変わらず暗い部室だ。
電気を点けないのはいいけど、何故カーテンまで閉めてるんだろうか??
カーテンさえ開ければ明るくなって気持ちいいのに。
俺は窓際まで歩き、カーテンを開けようとカーテンに触れる。
「開けちゃダメ!!」
その時、奥から非常に暗い顔をした男の人が姿を現した。
「・・・っっ!!」
驚きすぎて口をパクパクとさせている知里。
まぁ・・・暗い中から突然出てきたらビックリもするよな。
俺はカーテンから手を離して男の人の前に立つ。
「こんにちわ」
「約束どおり来てくれたんだね。好きなとこに座ってよ」
俺は1番前の教壇の前の席に座る。
知里もゆっくりと部室の中に入ってきて俺の隣の席に座る。
部室というよりはほぼ教室に近い部室。
教壇に立つ暗い顔をした男。
そしてゆっくりと口を開いた・・・。
作品名:七不思議解明部 作家名:寺島涼牙