小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
さかきち@万恒河沙
さかきち@万恒河沙
novelistID. 1404
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

【勾玉遊戯】one of A pair

INDEX|27ページ/30ページ|

次のページ前のページ
 

ACT,7


   


 夕方になって雪は小康状態になり、夜中になると空は晴れた。
 透明に澄んだ冷気が、夜を満たしている。
 柚真人は、居間の縁側で杯を傾けていた。
 暖房は止め、窓は開け放ってある。部屋は暗く、少年の纏う白い着物が、雪明かりをうけて、ほの白く浮き上がって見えた。
 冬の入り、夜の空気は冷たく凍えていた。
 晴れているぶんなおさら夜気は冷える。空は遠かった。
 白い陶器の杯に口を接ける。
 ――苦い、な。
 それでも寒くはなかった。まだ十一月だから、夜半には気温も上がりはじめ、明日にはすべてとけて流れていくだろう。
 ――ふん――。
 そして再び杯を口許へ運ぶ――。
 と、そのとき。
「何してるのかと思ったら……。こんな夜中に、酔狂なことするよねえ兄貴も」
 司――だった。


 柚真人の心臓が、凍える。


「たいがいにしなよ、未成年」
 少女もやはり、少年のように丈の短い着物を寝間着として身に纏っている。 
多少時代錯誤な寝間着とも思えたが、それが幼い頃からの習慣だ。
 ああ、ああ、などと呆れたような声を上げながら、司は柚真人のそばにやってきて、傍らに腰を下ろす。
「うわ、さむ。……なんか寝つかれなかったのよね。それ、もらってもいい?」
「それって……これ、酒だぞ。日本酒」
「だからちょうだいってゆってるの。何?」
 銘柄のことだろうか。
「『上善』。おい、ちょっときついぞ」
「平気へーき!」
 司は、柚真人の手からするりと杯を奪い取って口に運んだ。
「……司……」


 たぶん。妹にとってはなんでもないことなのだろう。けれど――畳のい草の匂がした。そして暖められた酒の香。夜の空気。青白い雪の色。
 そして、司の――。
 ――ああ。
 冷えた板張りの縁に置いた自身の手の、指先がこらえきれずにぴくりと震えた。
「ん―――――っ」
 司が、はあっ、と息を吐くと白い霧が闇に溶けていった。

      ☆

「柚真人、寒くないの? 雪積もってるのに。すごい薄着だけど」
 司は、ときどき少年を今のように名前で呼んだ。少年は、兄と呼ばれるよりも妹に名を呼ばれることのほうが好きだった。けれど、こんなときにそんなふうに呼ばれると、胸が軋む。
 ――こらえろ。
 そう、自らに命じる。少しでも気を抜けば、いまにも――理性を失いそうだった。
そう。お互いに想いをよせあうこ