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「羽佐間高校の制服を着た不良?」


リビングでゲームをしながら鞠愛は首を傾げた。


「そう。目立って仕方無かったよ」


結局あの後、絶対零度を纏った恵登の「は?」の一言で固まった不良くんを放置して逃げてきた。


「なんかすげぇイライラしてるっていうか、怒ってるみたいな感じだったよ」

「ふーん…………」

「鞠愛?」

「その人さぁ、もしかしてピアスじゃらじゃらつけてるすごい弄られ受けみたいな顔してる人」

「うん、お兄ちゃん弄られ受けとかよくわかんない世界の判定基準だと思うけど、ピアスはたくさんつけてたよ」

「ああ、じゃあ多分その人だ」


そう言うと、鞠愛はとりあえずやっていたゲームをメニュー画面にすると、どこから取り出したのか黒いファイルを見始めた。


「鞠愛、知り合いなのか?」

「僕ちゃん様のじゃなくて、召愛お兄ちゃんのね」

「兄貴…の?」

「うん。ほら」

そう言って開いていた黒のフォルダの一ページを見せられた。


「あっ……」

そこには不良くんの履歴書があった。


「って…なんで履歴書?」

「内容を見ればわかるよ」


そう言われて詳しく見ていくと…。




「…………マジ?」

「マジ」




名前：滝沢光輝。

年齢：18歳。

担当希望：Ash Ed。





“


担当希望：Ash Ed”








「……これってつまり……」





「滝沢光輝君。ヒール名はアクハト。正真正銘PHの共犯者だよ」