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グリーンオイルストーリー空の少年たち 2

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「ジェイ、仕上げはきれいにしてちょうだいね。レインはまだ幼いし、女の子みたいだからちょっとね。」
「時期にロブみたいな男になりますよ。」
「肌もきれい過ぎるのよ、あのこ。ワイルドな感じなのがタイプなの。」
モナがロブにウィンクすると、ロブは逃げるようにデッキから去っていった。
たたみかけるように、モナが言った。
「ほら、雨が降ったきたわ。泣き虫レインちゃんが泣いているのね。」

食堂の台所には、ディゴの妻・ジゼルが忙しく料理をしていた。
そのそばで、ジリアンは洗いものの手伝いをしに台所にあらわれた。
「雨がふってきたみたいね。レイニーはどうしているの。」
「降ってきたら、いつものところだよ。キャスが慰めてたけどね。」
スタンドフィールド・ドックには、女性がほとんどいない。
ジゼルはディゴの幼馴染で幼い息子がひとりいている。
食堂のきりもりはジゼル一人ではできないので、レイン、ジリアン、キャスがいつも手伝っていた。
キャスが食堂にあらわれると、ジゼルは料理がのったプレートを差し出した。
「お昼がまだだったみたいね。」
「ああ、ありがとう、ジゼル。」
「レイニーは、トレーニング室へ?」
「ああ、いつものことだから、気が済んだら、プロテインをもらいにくるだろう。」
「どうして、いつもああなのかしら。」
「できの悪い子ほど、かわいいんじゃないのかな。」
「レインが小さいころは、ほんと、犬みたいになめるようにしてかわいがっていたのに。」
「うんぐ。あはは。それ、ほんとなの?ジゼル」
「ええ、そうよ。一歩あるいただけで、うれしがっちゃって。ほっぺたなめてたんだから。」
「だからかなぁ。ディゴさ。」
「ディゴがどうしたの。」
「僕がロブに連れられて、はじめてスタンドフィールド・ドック《ここ》にきたとき。」
「ああ、お墓参りにいったらって話ね。クス」
「ディゴが言ったのさ。『犬でも拾ってきたか。』」
「うっふふふ。だって、ロブが笑顔で帰ってきたんだから。なにかいいものを見つけたって感じだったわ。」
「僕がいいものだなんて、そっちの趣味ないし。」
「そりゃそうね。いい遊び相手ができたってそんな感じよ。」
「ま、確かに、面白い奴だなってのは散々言われたけどね。・・・犬ね、レイニーをなめるようにかわいがるか。」