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ほのむら伊流
ほのむら伊流
novelistID. 498
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竹草少女

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 彼は咄嗟に念じた。ただ一言「もういい。やめろ」と。
 その一言で化け物は少女を手放すのだった。
「げえっ、ごほ…おえっ」
 雑巾のように落下した少女が口元から糸を垂らして倒れているのを、聡雅はただただ見ていた。
 彼は自分の手を見つめた。
「これは…俺が、やったのか?」
 それはひどくリアリティが無いのに―――何故だか生々しいのだった。
 少女の嘔吐する音と様子も、彼にはひどく遠く見えた。
「そうだよ。これは君がやったのさ」
 その場に不釣合いな、別の爽やかな声が聞こえたのはそのときだった。



作品名:竹草少女 作家名:ほのむら伊流