断頭士と買われた奴隷
それからの毎日は実に奇妙なものだった。
仕事の無い日には家で読み書きを教え、仕事のある時は連れて行き小屋で雑用として働かせた。最初ガスパドは俺が奴隷を買ったことに大層驚いていたが、気付けばアーミラをまるで孫のように可愛がるようにまでなった。
初めこそそんなガスパドの態度を気色悪く思っていた俺だが、いつのまにか困ったことがあると相談までするようになっていた。
アーミラを買ってから四年の月日が経った。その頃からふと心の中に何か引っかかる物を感じ始めていた。
作品名:断頭士と買われた奴隷 作家名:大場雪尋