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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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マ界少年ユーリ!

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 マナフレアがジャドの周りに発生する。
「今ここに暗黒の守護者イーマの力を解放する――宿え暗黒蛇炎!」
 暗黒の炎が蛇のようにジャドの腕に巻きついた。
 さらにジャドは残る腕をローブに突っ込み横笛を取り出した。
 これはまさか……蛇+笛=蛇遣いだ!
 笛がメロディーを奏ではじめると、蛇炎は激しく燃え上がりながらヴァッファートを呑み込もうとした。
 ヴァッファートの口が大きく開けられ、猛烈な吹雪が吐き出される。
 すべてを焼き尽くす劫火とすべてを凍らせる吹雪が激突した。
 せめぎ合う二つの力。急激な気圧変化が起き、竜巻が巻き上げた雪は瞬時に蒸発して空気爆発が起きた。
 さらに強い風がすべてを薙ぎ払う。
 轟々と鼓膜を揺らす風の叫び。
 晴れ渡る世界の下でジャドとヴァッファートは無言で対峙した。
 今の攻撃は五分と五分。しかし、まだ戦いははじまったばかりだった。
 さらなる大技を繰り出そうとジャドは笛を構え――。
「笛がない」
 さっきの爆風で横笛をなくしてしまったのだ。
「しかし、常に冷戦沈着、奥の手は持てるだけ持つのがプロ!」
 ジャドは縦笛を取り出した。
 が、ヴァッファートがフ〜ッと息を吐くと、縦笛が飛んでいってしまった。
「クソッ、なかなかやるな。だが俺は暗殺一家の末っ子、勝つための手段ならば卑怯なくらい持っている!」
 ジャドはハーモニカを装備した。スタンド付きなので、身体と固定して手放しできる優れもの、通販の商品だ!
 まるでハエでも叩くようにヴァッファートはジャドを払った。
 パシッ!
「あれ〜〜〜っ」
 ジャドは雪山を転落して行った。
 ご愁傷様です♪
 その光景をコタツの中にもぐって見守っていたユーリ。
「はじめて魔法を使ったところ見たと思ったら、あっさりやられちゃった」
 ジャドは戦闘力ではなく性格に欠陥があったようだ。
 まだまだご乱心のヴァッファート。
 果たしてこのオカマドラゴンを鎮めることはできのか!
 そして、ついにローゼンクロイツがコタツから覚醒した。
「仕方ないね、ボクがやるよ」
 目を疑うほどのマナフレアがローゼンクロイツの体を包み込む。
 変化が起ころうとしていた。
 ローゼンクロイツのエメラルドグリーンの瞳に六芒星が映る。
 ユーリは自分の目を疑った。
「まさか……その姿は!」
 いったいローゼンクロイツになにが起こったのかっ!