小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

悪魔の微笑みの男

INDEX|1ページ/16ページ|

次のページ
 
この物語はフィクションであり、登場する人物、団体、場面、説定等はすべて作者の創作であります。似たような事件や事例もあるかも知れませんが、あくまでフィクションであります。それに対して書かれた意見は作者の個人的な意見であり、一般的な意見と一致しないかも知れないことを記します。今回もかなり湾曲した発想があるかも知れませんので、よろしくです。また専門知識等はネットにて情報を検索いたしております。呼称等は、敢えて昔の呼び方にしているので、それもご了承ください。(看護婦、婦警等)当時の世相や作者の憤りをあからさまに書いていますが、共感してもらえることだと思い、敢えて書きました。ちなみに世界情勢は、令和6年10月時点のものです。お話の中には、事実に基づいた事件について書いていることもあれば、政治的意見も述べていますが、どちらも、「皆さんの代弁」というつもりで書いております。今回の事件も、「どこかで聞いたような」ということを思われるかも知れませんが、あくまでもフィクションだということをご了承ください。

                 プロローグ

「双子は忌み嫌われる」
 ということで、
「昔から、双子が生まれると、どちらかは里子に出される」
 などということが多かったりする。
 そのために悲劇が生まれ、小説や舞台になったりもして、あまりいいイメージがないといってもいい。
 ここに一人、双子として生まれたことで、気の毒な人生を歩むことになってしまった女性がいる。
 彼女は、名前を、
「桜井道子」
 というのだが、なまじ、
「不幸な人生」
 といっていいのかどうなのか?
 それは、本人はもちろんのこと、まわりの人にもその賛否はいろいろあるだろう。
「人は一人では生きていけない」
 ということから、彼女に関わったすべての人に、それを判断する権利があるのではないだろうか?
 特に肉親や親友などは、それぞれに考えがあることだろう。
「私は、双子に生まれたということを知ったのは中学生の頃だった」
 と、道子は言っている。
 ただ、道子はその生い立ちは気の毒なものだった。彼女を生んでくれた母親は、すでに亡くなっていて、それは、
「産後の肥立ちが悪かった」
 ということだったのだが、最初は、
「自分を生んだことで、お母さんは死んじゃったんだ」
 と、子供心に自分を責めていた。
 ただ、父親というのが、どうやらチンピラのような男のようで、母親をさんざん遊びに利用して、最後はぼろ布のように捨てたのだという。
 もっとも、母親は、裕福な家庭の生まれで、父親はそれに便乗しようと近づいたのだったが、実際には、
「金持ちには金持ちとしての、格式とプライド」
 のようなものがあるということで、ただ、金目的というだけの男に、母親の祖だった過程が分かるわけはない。
 もっとも、父親の家庭は、逆に貧困家庭で、絵に描いたような両親がひどい親だったようだ。
「いつも喧嘩をしていて、へたをすれば息子にもあたる」
 ということで、今の時代では、
「幼児虐待」
 というのが問題になっているが、父親が子供の頃というのは、ひどい家はあっただろうが、そこまでひどい家は少なかったことだろう。
 父親の家は、その、
「少なかった家」
 の代表だったようで、父親の父親もチンピラのようなことをしていて、典型的な遺伝子を受け継いでいるというような男だったらしい。
 もちろん、子供にそんな話をする人は誰もおらず、やはり中学生になった時、
「あなたは双子として生まれた」
 という話と一緒に、祖母から聞かされたのだった。
 確かに、中学生というと、大人と言われてもいいだろう。しかし、裕福な家庭において、小学生の頃から、しつこいほどの習い事を強制され、それこそ、英才教育を受けてきた自分に、
「こんな運命が潜んでいたなんて」
 と少なからずのショックを受けるということであった。
 物心ついた頃から、
「両親はいない」
 ということで、祖父、祖母に育てられた。
 ここは、母の実家ということだったのだが、母が、
「自分の死期を悟った」
 ということから、子供のために、ということで、子供ができた時から、自分の両親に密かに連絡を取っていたのだ。
 道子の父親のチンピラが、道子の両親を毛嫌いしていたことで、露骨に、
「お前の親とは、関わりたくない」
 と言いながら暴力をふるっていたので、さすがに、恐ろしくて、密かにしか話ができなかったようだ。
 実際には、父親が、母親の素振りから、
「実家に連絡をしている」
 ということが分かったことで、激怒してしまい、母親を折檻したことで、祖父母も娘を強引に家に連れ帰ったようだ。
 実家には、
「専門のボディガード」
 というものがいるくらいの金持ちということで、チンピラの一人や二人に、そう簡単に手出しができるわけはない。
 父親も最初はそこまでは分かっていなかったが、さすがに、金にものを言わせる形でやられると、
「これは、大変だ」
 と思ったのだが、却って、男としてのプライドが傷ついたのか、無謀にも、
「無理やりにでも、連れて帰ろう」
 と考え、嫌がらせのようなこともしてきたという。
 しかし、それは、完全に無謀なことであり、母親の実家からすれば、
「そんなチンピラは、指だけで握りつぶすことは簡単だ」
 とばかりのようで、結果として、
「闇に葬られた」
 ということになった。
 警察では、
「自殺として処理された」
 ということであったが、事情を知っている人は、
「消された」
 と思ったことだろう。
 しかし、普通なら、誰か一人くらいは、
「いくら虫けらのような男でも、殺されたとなればかわいそうだ」
 と思う人がいてしかるべきだろうが、実際には誰もいなかった。
 だから、
「自殺をした」
 と言われても、誰も疑いは持たなかった。
 ただ。
「自殺をする理由はないような気がするんだけど」
 とは思う人もいるだろうが、それでも、
「どうせ、あいつは生きていても、ロクなことはない」
 というほど、実際には、まわりから嫌われていたということである。
 性格的には、
「本能でしか動かない」
 ということで、まわりからは、
「情け容赦がない」
 ということで、
「怒らせるとこれ以上怖い男はいない」
 と言われていた。
 実際に切れやすく、それこそ、
「鉄砲玉」
 と言われるほどで、
「ムショに入る数だけ、拍が付く」
 というくらいに思っていた。
 だから、組織の幹部からは信頼されていて、
「仁義に厚い男」
 ということで、期待されていた。
 本人は、
「厚いというよりも、熱い」
 と思っていて、組織のためなら、熱血になるということで、言ってしまえば、
「猪突猛進の単純な男」
 ということになる。
 組織とすれば、
「これほど利用しやすい男はいない」
 ということから、本音がどこにあるのか分からないが、しょせんは、
「海千山千」
 ということで、
「お互い様」
 ということであった。
 ただ、一人で組織に立ち向かえるわけはないということで、結局は、
「組織に利用されている男の一人」
 ということになるだろう。
 ただ、他の利用される連中よりも、
作品名:悪魔の微笑みの男 作家名:森本晃次