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心境の変化

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その2


昨年末に入院中のご主人が亡くなってからは独りで真っ暗な世界を過ごしていたと私に言った。
泣き言を決して言わなかった彼女が私にだけぽつんと、「さびしかったよ」と言った。

私はいても経ってもいられず毎日電話をしようと思い、里山の道の駅でおいしいご飯物を買ったときは届けるようになった。
彼女からは支払いはしたいのでそこへ行ったときは買ってきて欲しいと言われた。


年が明けて一月が過ぎ、二月も終わりかけているが、毎日彼女と電話で話すようになり、元気で過ごしているのを確認するとほっとする。

彼女には母親のように世話をしてくれていた二歳年上の姉がいたが、二年前に不慮の事故で亡くなっていた。今は少し離れた市に住む妹の息子が相続人となり手続きなど世話をしているようだ。
確定申告もその息子に頼んでいるが、通帳すべてと印鑑を預けたがどんなもんだろうと一抹の不安を抱えているようだ。


これまで一緒に仲良くしていた友達にも彼女のことを伝えているが、左程気を付けてあげたい気持ちはないらしく、私の話を聞くだけで自分からは動こうとはしない。
本当に苦境に陥ったとき人はこんなに薄情なものかといささか驚いている。
 

作品名:心境の変化 作家名:笹峰霧子