心境の変化
その2
若い中年時代が過ぎて還暦に手が届くほどになると、強く自分を打ち出し自信のありそうな人を偉いとさえ思えた。
自分がそういう気持ちで接すると、高見に上る人とあくまで自分を保ちながら平等に相対してくれる人の2つのタイプに分かれた。
後者のほうが比率は多かったが、少数派でも高見に立つ態度の人は強く相対してきた。
私は彼らに負けたふりをしてつきあっていた。
負けるが勝ちだと教えてくれたのも夫だった。
私は心からそれを信じ、高見から圧力を掛けてくる人には低姿勢で接して過ごすようになった。
彼らは私のことを精神的に幼稚な人間と見始めた。
それでも私は負けるが勝ちだと信じて疑わなかった。
つづく



