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詐欺事件のフィクション

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 大学では、文学サークルに入っていて、自分で書いた小説を、同人誌として作り、それを、
「文学フリマ」
 というところで販売するということをしていたのだ。
 アルバイト代というのは、そのための、同人誌代に充てるというのが、一つの目標であった。
 二年生になれば、
「元々同人誌というものを皆で作る」
 ということであったが、欲が出てきたということで、
「自分の本を自費出版したい」
 ということを考えるようになったのだ。
 もちろん、文芸サークルでは、
「同人誌を作成」
 というのが、大きな目標ということであったが、
「自分で本を作って、フリマで同じように販売する」
 というのも自由だったのだ。
 もちろん、最初から、
「自費出版」
 というものをしようとは思ってもいなかった人は、
「同人誌」
 という考え方になるということであった。
 良治が文学サークルに入ったのは、一年生として入学してからすぐだった。
「最初から、文学サークルに入る」
 ということを考えていたわけではないが、
「本を作りたい」
 ということは、高校時代から考えていた。
 ただ、何をどうしていいのか分からないということで、
「文学サークル」
 というものが、本を出すという目標を持っているということを知らなかったからであった。
 それだけ、高校時代は、大学生活というものに期待していたわけではない。その前に、
「大学入試」
 という地獄が待っていると思っていたからだ。
 実際に、大学入試は、地獄だった。
 それでも、
「浪人することはなかった」
 というだけよかったといっていいだろう。
 少なくとも、親は、
「助かった」
 と思っているに違いない。
 それを思えば、
「大学入学をあれほど辛いと思っていたにも関わらず、浪人しなかったということは、自分の中に、何とかなるという星の下にいるのかも知れない」
 ということなのかも知れないと感じたのだ。
 そのくせ、
「大学に入ってから」
 というのは、あまり、余計なことを考えないというようになった。
 アルバイトであっても、
「適当にやっている」
 ということで、それだけに、
「慣れればそれに越したことはない」
 という、ちょっと考えればわかるようなことに気づいていないということだったのだ。
 要するに、
「目の前のことだけを考えていればいい」
 という考えで、この考えになったのは、
「大学入試が、最初は地獄だと思っていたわりに、思ったよりも、簡単に進めたことで、自分に対して、甘い考えを持った」
 ということからなのかも知れない。

                 小説家を目指す

 大学二年生でケミカル工場でのアルバイトをするようになると、その臭いを、
「いやではないな」
 と思うようになった。
 子供の頃の記憶のはずはないのだが、この臭いに関しては、
「親の世代が分かる」
 というにも、ぎりぎりかも知れないと思うほどではないだろうか。
 いわゆる、
「高度成長時代から、公害問題というものが世間を席巻した」
 と言われる昭和の、50年代から60年代くらいまでではないだろうか。
 いわゆる、
「昭和」
 という時代は、今から、40年近く前ということであり、その頃に、子供だったということであれば、
「50代くらいではないか」
 ということになる。
「それこそ、良治の父親が、50代に入ったかどうかくらい」
 ということであったくらいなので、
「昭和を知っている、一番若い世代」
 といえるのではないだろうか?
 良治が小さかった頃、父親というよりも、母親の方が、その時代の話をよくしてくれたあのだ。
 どうやら、母親は比較的裕福な家に育ったということで、逆に父親は、
「普通のサラリーマンの家庭に育った」
 ということのようだった。
 父親には、母親に対して、
「生活水準の上で、コンプレックス」
 というものがあるということであった。
 実際に、コンプレックスというものが、どれほどのものなのかということまでは分からなかったが、それは、良治自身が、
「昭和の生活水準」
 というものを知らなかったからだ。
 確かに、
「昭和の時代」
 というものに、興味を持っていて、本や雑誌で、たまにある、
「昭和特集」
 というものがあれば、必ず買い求めるくらい、昭和という時代に、造詣が深かったといってもいいだろう。
 元々は、昭和時代の、推理小説というものに興味を持ったことからであった。
 といっても、時代背景は、昭和末期ではなく、戦前戦後という、むしろ、
「昭和の前半」
 というくらいであった。
 その時代になると、推理小説と言われるものは、
「探偵小説」
 と言われる時代だったのだ。
 探偵小説というと、当時は、
「少年もの」
 というのが受けた時期でもあった。
「ジャブナイル」
 と呼ばれるジャンルで、
「子供が、組織する探偵団」
 というものが流行った時期だった。
 実際に、
「ジャブナイル」
 と言われ始めたのは、実際に少年探偵ものが書かれた後であったが、そういう意味では、
「パイオニアだった」
 といってもいいだろう。
 昭和時代の小説というと、どうしても、
「明治の文豪」
 と呼ばれる人たちから始まって、
「純文学」
 だけではなく、エンターテイメントとしての作品も結構あったりした。
「純文学」
 というと、
「かしこまったストーリー」
 と思われがちだが、基本的には、
「文章が文学的だ」
 ということが基本であり、内容は、エンターテイメント系であっても、純文学と言えなくはないといえるだろう。
 実際に、
「異常性癖の話」
 であっても、
「耽美主義的な話」
 であっても、純文学として呼ばれるものである。
 それこそ、平安時代の、
「源氏物語」
 のような、
「ドロドロした恋愛小説」
 であったり、
「江戸時代の洒落本と呼ばれたものでも、十分に、文学性がある」
 ということで、今の時代に受け継がれていたりするではないか。
 それを考えれば、
「ジャンル分け」
 というものは、文学の世界では、結構曖昧なものなのかも知れない。
 良治が、
「小説を書きたい」
 と思うようになったのは、高校生の時が最初であった。
 その内容としては、最初に考えたのが、
「オカルト小説」
 というものであった。
 実際の、
「ホラー小説」
 というものとは若干違っていて、
「妖怪やお化けが出る」
 というものではなく、どちらかというと、
「都市伝説」
 であったり、
「不可思議な話」
 というような、
「奇妙な物語」
 というものが好きだったのだ。
 その話も、実は、曖昧なところが多く、実際に、
「答えのようなものは見つからない」
 という話が好きだったのだ。
 そういう話の方が読んでいて、
「いかようにも、解釈できる」
 というような話であることで、小説というものが、
「いかに曖昧なものか」
 ということをさらに感じるのであった。
 その場合のジャンルとしては、
「SF的な発想」
 というものを一番に考えていたが、実際に、
「小説家になりたい」
 と考えて、小説家を目指している、30代くらいまでの人は、