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静岡のとみちゃん
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悠々日和キャンピングカーの旅:⑭西日本の旅(北部九州)

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 「ジル」に戻ってからは、以前から行きたいと思っていた別府温泉探しを始めた。それはホテルや旅館の日帰り湯ではなく銭湯で、何かで見て憶えているのは、古めかしい外観の建屋のみだった。スマホで「別府温泉 レトロ」で画像をググったところ、記憶に近い建屋の写真が出てきた。それは「竹瓦温泉(たけがわら・おんせん)」で、その名称をナビに入力して、道案内をスタートさせた。

 途中で見えたのは「別府タワー」で、ちょうど赤信号で止まった時に、フロントガラス越しになったが写真を撮った。これまで、別府には幾度となく行ったことがあるが、何故か、このタワーに上ったことはなかった。次回の旅の際には上ってみよう。
 「竹瓦温泉」の近くは一方通行の道が多く、「ジル」が入れない幅の道もあり、加えて駐車場も見当たらず、「竹瓦温泉」にたどり着かなかった。少し離れた駐車場に「ジル」を停めて、歩いて行っても良かったのだが・・・、走っている間に「湯けむり」が見えていたこともあり、それで満足してしまったのか、温泉に浸かりたい気持ちが失せてしまった。
 今日のゴールを道の駅「佐賀関(さがのせき)」に決めて、ナビにセットした。明日は佐賀関方面に行きたいと思っているので、その手前の道の駅が適当だった。
 なお、この紀行文を執筆している2025年12月現在、別府湾に面した別府と大分の間に、道の駅「たのうらら」があるが、2024年6月にオープンしたので、この旅ではまだ存在していなかった。

 別府から大分の間のR10は別府湾沿いを走り、その間は特に「別大国道(べつだい・こくどう)」と呼ばれ、私の遥か昔に3つの記憶がある。   
 先ずは、小学校の修学旅行で行ったのは「大分マリーンパレス水族館」と、その山側に位置する「高崎山自然動物園」で、山中に生息する野生のニホンザルを餌付けした自然動物園だ。そこで、友達がサルに抱き着かれてしまい、そのシーンを見て以来、「高崎山」には2度と訪れたことはない。
 そしてもうひとつ、宗兄弟がワン・ツー・フィニッシュを成し遂げた「別大マラソン」だ。そういえば、往年の選手の君原や谷口も、ここで優勝したことがある。

 大分市内に入るとR10は内陸に入り、佐賀関(さがのせき)方面に続くR197に入った。大分県庁の前を通過してからは、埋立地が続く海岸線は製鉄所や工場群が占め、やがて、再び別府湾沿いを走り、道の駅「佐賀関」には午後5時半頃に到着した。私が住んでいる静岡県西部と比べて30分は遅い夕方だ。
 海沿いを走るR197から別府湾側に薄く張り出している場所に道の駅があり、その周囲はコンクリートで防波護岸されていた。国道に面した駐車場のどこに駐車しても、国道を走るクルマの通過音が聞こえてしまいそうなため、国道からの距離を少しでも長く確保できる場所を選び、バンクベッドが運転席の上にあることから、「ジル」の頭から入って停めたところ、すぐ目の前が別府湾になった。
 小さな駅舎のショップは狭かったが、海産物の品揃えは良く、運転しながらつまんで食べられそうななものをひとつ購入した。この駐車場には「長時間の駐車はご遠慮・・・」と書かれた紙が貼られていたが、ショップは間もなく閉店するので、明日の開店前に退出すれば構わないだろうと、車中泊することにした。
 駅舎の入口の横に、クラシックカーの通行に関するポスターが貼られていた。それは3日後に、目の前のR197を何十台もの往年の名車が走るとのことだが、3日間も待てないので、そのポスターの写真を撮っただけになった。

 駐車場に、札幌ナンバーの軽バンが停まっていたので、運転席の男性に声を掛けると、ひとりで札幌からフェリーで舞鶴まで来て、それから山陰を走り抜け、九州に入ってから五島列島に行ったとのこと。明日からは帰路になり、先ずは佐賀関からフェリーで四国に渡り、それから札幌に向かって走るとのことだった。どうも走ることに軸足を置いた忙しい旅をしているようで、私とは対極の旅人だった。

 今夜の夕食は、宇佐の親戚から頂いた大福、おはぎ、鶏のから揚げを、テレビを見ながら平らげた。頂いたお弁当は明日の朝食に回した。

 食後のコーヒーを飲んでいると、次第に底冷えを感じ始めた。1週間前と比べると、かなり気温が下がってきている。FFヒーターを30分ほど作動させ、ダイネットの室温を上げてから就寝した。