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繰り返す世代

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 ということの現れであろう。
 あくまでも、
 かたや。
「復讐」
 という動機と、
 かたや、
「金に困ってしまった」
 という動機とが、
「時代を超えて交錯する」
 ということから、お互いに、
「殺意」
 というものが芽生えたことで、
「復讐」
 ではなく、
「金に困っての、やんごとなく犯行」
 が勝ったということだったのだ。
 殺害された被害者の家族は、犯人に復讐しようと思っても、
「犯人が誰なのか分からない」
 このままであれば、
「若手刑事が見つけてきた真実」
 というものを事件解決ということにしてしまうと、
「さらなる復讐」
 というものが、どんどん芽生えてくるということになるのではないだろうか?
 とはいえ、
「分かった事実をこのままにしておくわけにもいかない」
 といえる。
 これは、結局。繰り返される事件というものを、止めることができるのかということに掛かってくるわけで、どうしても、
「繰り返される世界」
 というものがある以上、どうすることもできない。
 最後は、警察が、真実を見つけたことで、犯人を逮捕し、
「復讐が復讐を生まない世界にするしかない」
 というわけだが、警察にそんな力があるわけはない。
 ただ、
「時代は繰り返される」
 ということを、警察だけではなく、誰もが感じていくしかないということになるのだろう。
 今回の詐欺事件において、
「マッチングアプリが使われた」
 というのは、
「令和の犯罪」
 ということであり、結局は、
「詐欺事件の撲滅」
 というものが、
「時代の流れに乗る」
 ということで、その考えがえてして、
「繰り返される時代を、見過ごしてしまうことになりかねない」
 と考えさせるのではないだろうか?

                 (  完  )
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作品名:繰り返す世代 作家名:森本晃次