小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

表裏のスパイラル

INDEX|1ページ/15ページ|

次のページ
 
この物語はフィクションであり、登場する人物、団体、場面、説定等はすべて作者の創作であります。似たような事件や事例もあるかも知れませんが、あくまでフィクションであります。それに対して書かれた意見は作者の個人的な意見であり、一般的な意見と一致しないかも知れないことを記します。今回もかなり湾曲した発想があるかも知れませんので、よろしくです。また専門知識等はネットにて情報を検索いたしております。呼称等は、敢えて昔の呼び方にしているので、それもご了承ください。(看護婦、婦警等)当時の世相や作者の憤りをあからさまに書いていますが、共感してもらえることだと思い、敢えて書きました。ちなみに世界情勢は、令和6年7月時点のものです。お話の中には、事実に基づいた事件について書いていることもあれば、政治的意見も述べていますが、どちらも、「皆さんの代弁」というつもりで書いております。今回の事件も、「どこかで聞いたような」ということを思われるかも知れませんが、あくまでもフィクションだということをご了承ください。実際にまだ標準で装備されていないものも、されることを予測して書いている場合もあります。そこだけは、「未来のお話」ということになります。

                 プロローグ

 同じ時期に、同じ県で脅迫状が舞い込んだ。
 偶然なのかどうなのか? 同じ県ではあるが、管轄が違っている。しかも、片方は誘拐で、片方は殺人予告だという。
 F県警は、そのことを重要視したが、報道関係に対してはかん口令を敷き、警察庁に対しては、しばらく伏せるということをしていた。
 もちろん、それぞれの所轄は誰にも知られないようにしていたので、まさか、同じ県内で同じような脅迫事件が起こっているなど、想像もしていなかった。
 今までに、このようなことが起こったということは、正直聞いたことがない。
 もし、あったとしても、
「片方の事件が発覚し、その事件が迷宮入りをしそうになっている状況で、模倣犯として起こるということはあったかも知れない」
 特に、昭和の時代であれば、類似藩があったような気がするが、今の時代のように、
「警察の科学捜査などが充実してくれば、なかなか旧態依然とした犯罪では、到底成功はおぼつかない」
 ということである。
 それこそ、
「今の時代ならでは」
 という犯罪でなければ、成功するということもない。
 それを思えば、
「犯罪というものも、多様化している」
 といってもいいだろう。
 時代を追って、事件もいろいろあった。
 昭和の時代では、センセーショナルな事件であったり、ドラマで扱われるような事件として、
「銀行強盗」
 と言われるような、
「押し込み」
 と言った強盗事件なども結構あった。
 複数犯による犯罪もあれば、かつての、
「三億円事件」
 というような、
「犯罪史上奇跡」
 といってもいいような事件もあった。
 実際に、この事件の成功が、
「給料の授与をそれまでの、手渡しから、銀行振り込みに変えた」
 ということでも、一種の、
「社会問題」
 といってもいいだろう。
 なんといっても、
「現金輸送車を狙う」
 ということで、しかも、
「死人を一人も出さずに、強奪した」
 ということで、
「完全犯罪」
 と言われてもいる。
 なんといっても、
「けが人も一人も出ささい」
 ということ、さらには、
「強奪された三億円には、保険が掛かっている」
 ということから、
「実害を受けた人はいない」
 ということでもあった。
 要するに、
「暴力を使わずに、計略だけで成し遂げたということで、完全犯罪」
 と言われているのだ。
 ただ、表で見えている分には、それで済むのかも知れないが、中には、
「へたに疑われたことで、自殺をしてしまった」
 という人物がいたという話があったり、
「捜査員として駆り出され、それによる過労で死んだ」
 と目される捜査員がいたという話もある。
 そういう意味では、
「社会的影響があまりにも大きく、少なくとも、正義のヒーローに祀り上げるということは、違うのではないか?」
 といえるだろう。
 そういう意味では、
「犯罪というものは、すべての面において、想定外のところで、意図しない罪を犯すことにならないとも限らない」
 ということになる。
 そういう意味で、
「警察の捜査」
 であったり、
「犯罪の検挙」
 というものが、っどれほど重要か? 
 ということであろう。
 ただ、警察の捜査というものも、行き過ぎてしまうと、
「冤罪」
 というものを生んだりしないとも限らないだろう。
 昭和の時代というと、どうしても、小説にもあるように、
「社会派ミステリー」
 と呼ばれるものも多い。
「企業の贈収賄事件」
 などによって、人の運命が翻弄されるということもある。
 だから、
「社会派ミステリー」
 と呼ばれる小説などでは、
「社会情勢」
 というものだけではなく、人間のヒューマニズム的なところが影響することから、
「昭和時代は、ロマンがあった」
 と言われるところなのかも知れない。
「犯罪にロマンもくそもあるものか」
 と言われても仕方がないであろう。
「ただ、ミステリー小説や、刑事ドラマなどを見ていると、時代の流れによって、犯罪や、捜査体制、警察機構などというものと、その視点が変わっていっている」
 といってもいいだろう。
 戦前から戦後などというのは、
「社会の混乱」
 という情勢の中、元々、海外から輸入される形になった、
「探偵小説」
 というと、
「トリックや謎解きを中心としたストーリー展開で、主人公の探偵や刑事が、その謎を解いていく」
 というオーソドックスなものだった。
 当然、たくさん作品が発表されることで、そのトリックも次第に、出尽くされたことによって、
「限られたトリックを組み合わせる」
 ということであったり、
「その背景にあるストーリー展開」
 というもので、
「トリックのバリエーションを豊かにすることで、ストーリー展開に色をつける」
 ということから、
「実際にトリックの分類も、研究されていく時代」
 といってもいいだろう。
 実際に、トリックには、
「パターン」
 というものがあり、
「トリックにとって、解決方法に、公式のようなものがあって、その公式を今度は、ぶち破るようなストーリー展開を待ち望む」
 という時代があった。
 ただ、なかなか、そこまでの秀逸な作品が、そうたくさん生まれるわけもなく、時代は、
「戦後復興」
 と呼ばれる時代から、
「もはや、戦後ではない」
 ということでの、
「高度成長時代」
 というものに変わってきた。
 産業も、
「公共事業の活性化」
 などというものから、都心部の充実はもちろん、
「地方の活性化」
 というものも生まれ、
「談合」
 であったり、
「贈収賄」
 などというものが社会問題となっていたのである。
そういう意味で生まれてきたのが、
「社会派ミステリー」
 と呼ばれるもので、
「社会情勢の変化」
 というものが、犯罪に絡むことで、その中に渦巻く、人間の感情であったり、
「差別問題」
 や、
「社会正義」
作品名:表裏のスパイラル 作家名:森本晃次