悠々日和キャンピングカーの旅:⑭西日本の旅(山陰(後編))
■11/16(旅の15日目):山口県長門市 ⇒ 福岡県行橋市(実家)
【この日の旅のあらまし】 道の駅「センザキッチン」から「青海島」に渡り、「波の橋立」を見た後は「海上アルプス」の中の「自然研究路」を歩いたところ、思いの外、疲れる散策になった。その後は、向津具半島(むかつくはんとう)内の「千畳敷」と「元乃隅神社(もとのすみじんじゃ)」を訪れ、角島(つのしま)に架かる角島大橋を往復し、関門トンネルを走って九州に上陸。最後の37kmを走って、実家に到着。【走行距離:178km】
【忘れられない出来事】 青海島の北岸は、日本海の荒波を受けて形成された浸食地形が広がり、奇岩が並び立つことから「海上アルプス」と呼ばれ、その中の自然研究路を登り下りしながら、その風景を十分に味わったこと。
【旅の内容】 今朝は6時に起床した。睡眠時間はちょうど6時間で、セカンドライフに入ってからは、この6時間がちょうど良いような気がする。
それでも、多少の疲れを感じる日は6時間を超える睡眠時間になってしまうが、疲れが溜まる体質ではないため、翌日に繰り越すことはない。
そういえば、仕事をしていた頃は、疲労回復や栄養補給のために、ドリンク剤や錠剤を服用したことがあったが、今は必要がない。
コーヒーを飲みながら、昨夜書き終わらなかった「旅のメモ」の続きを書き終えた頃、ダイネットの窓から見えたのは、東側の仙崎湾越しの山から朝日が出てきそうな状況で、すぐにパジャマから着替えて、デジカメを持って、岸壁に向かった。朝焼けから始まる「日の出ショー」の写真を撮った。
「ジル」に戻ってからは、飲み残しのコーヒーをチンして、それを飲みながら、定番のホットサンドを作った。中身は、これも定番だが、しょうゆ味の卵焼きホットサンドメーカーで作って、食パンの上にハムとウィンナーを載せて、2杯目のコーヒーと牛乳と一緒に食べた。
車中泊した5、6台のキャンピングカーは次から次に出発していったが、私はNHKの朝ドラを地デジ見てから出発する予定だ。少しゆっくりした朝になっている理由は、今日のゴールは実家で、さほど長い距離を走る必要がないことを知っていたためだ。
それでも時間が余りそうなので、朝ドラが始まる8時までに、出発前のルーティン作業を前倒しで終えることにした。
先ずは、朝食で使った食器類を洗って片付けて、テーブルの上も片付けて、全ての引き出しにロックを掛けて、最後に、ダイネットの左側の窓の開けたカーテンを固定した。これは、運転中に「ジル」の左後方がバックミラーではよく確認できないため、ダイネット越しにカーテンの開いた窓から後方を確認するためだ。そして、朝ドラを見始めた。
出発直前に、キッチンの前の窓を閉めて、エントランスのステップを片付けて、運転席に乗り込み、冷蔵庫から取り出した冷えたお茶を運転席の横に置いた。朝から晴れている今日は気持ちの良い旅になりそうだ。
青海大橋を渡り、青海島に入った。学生の頃、島内のユースホステルを2回ほど利用したことがあり、オーナーのファミリアな応対が今でも記憶に残っている。その時はただ宿泊するだけで島の観光をしていなかったため、今日は、時間を掛けて島内を見て回ることにした。
先ずは島の西部に向かい、「波の橋立(なみのはしだて)」を訪ねた。
そこは、日本海からの沿岸流で形成された幅20~30m、長さ1,300mの砂州で、クロマツの林が続いている。その内側にできた「青海湖」は海につながっているものの淡水湖だという。
砂州の先端から見た砂州の海側は、波で削られないように幾つもの小さな突堤があり、少し興ざめ。反対側の湖には多くの水鳥が浮かんでいた。砂州の外と内の異なる雰囲気に気付いたものの、そこに佇んで周囲をどんなに見渡しても、「波の橋立」や「青海湖」の全景は分からなかった。
昼食時のことだが、ネットで検索したドローンで撮った空撮ビデオを見たところ、その美しい景観に驚いた。ついでに、Google mapのストリートビューで、青海湖周辺の道や青海島高山オートキャンプ場に続く山間の道からの景色を見てみたが、ドローンによる空撮ビデオのような風景を見ることはできなかった。
京都府の丹後半島の付け根にある「天橋立」の素晴らしさは、その両側の山から見下ろすことで印象深いものになるように、ここでもせめて、山間の道に展望台を設ければ、ドローンからの空撮ビデオの景色には及ばないと思うが、それでも素晴らしい景色を見渡すことができそうで、地元の良さをアピールして欲しいものだ。
次に目指したのは島の中央部で、ちょうど西側と東側のくびれに相当する場所だ。
道の駅で入手したパンフレットによると、青海島の北岸は、日本海の荒波を受けて形成された浸食地形が広がり、奇岩が並び立つことから「海上アルプス」と呼ばれ、その中に「メモリアルロード」と呼ばれる自然研究路があり、気軽に散策ができるとのこと。
第3展望台に近い場所に来ていたので、その近くの路肩に駐車できるスペースがあり、そこに「ジル」を停めて、散策を開始した。
第3展望台から逆に第1展望台、その先の青海島キャンプ場までを散策したが、かなりの登り下りのある散策路で汗が噴き出るほどだった。散策路からは多くのフォトポイントがあり、青海島の北側の断崖や海の中から突き出た幾つもの奇岩や岩礁を見掛ける度に写真を撮った。
波打ち際まで下りることができる場所にも行き、目の前に広がる景観やそこから見上げた断崖絶壁から、激しく打ち寄せる波を想像してみたが、実際はそれ以上なのだろう。それにしても、海水の透明度には驚いた。
体力を少し消耗した約1時間になったが、「海上アルプス」の尾根を歩きながらの素晴らしい景観を十分に味わうことができた。その途中で見た遊覧船に乗れば、海面の高さから「海上アルプス」を見上げることができそうで、いつの日か、その船に乗ることを自分に誓った。
最後は、島の東端まで走った。そこには「くじら資料館」があったが、そこは次回の旅で入館することにした。そこでUターンして、道の駅に戻った。
自然研究路からの景色が素晴らしかったので、そのパンフレットをくれた方にお礼を伝えたかったが、電話の応対で忙しそうで、他の方に、その感想と紹介してくださったお礼を伝えた。
その後、道の駅のショップに入り、昨日買えなかった刺身を昼食用にと物色したところ、美味そうなものばかりだったが、思っている以上に高価で、結局、購入しなかった。
道の駅を後にして、山口県の北西にある「角島(つのしま)」に架かるテレビCMでも登場した美しい「角島大橋」を目指した。
ところが、その途中で「元乃隅神社(もとのすみじんじゃ)」、「竜宮の潮吹き」、「千畳敷」の案内表示板を見掛け、ちょっと立ち寄ってみようとハンドルを切り、県道に入った。